1998 Fiscal Year Annual Research Report
アブレイシブ・ジェット・マシニング装置の小型,高精度化の試みとその評価装置の試作
Project/Area Number |
09555035
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90170092)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 信明 黒田精工(株), 開発センタ, 部長(研究職)
|
Keywords | アブレイシブジェット加工 / 噴射加工 / 粉体供給装置 / シュリーレン法 / 微小径ノズル / セラミックス / エッチング / パターニング |
Research Abstract |
最初に,平成9年度で試作したパイプ進行波型精密砥粒供給装置の性能評価と耐久試験を行った.その結果,実験室レベルではうまく作動するが,現場での長時間の使用を想定した稼働試験では時間の経過とともに圧電素子とパイプの接合面で振動エネルギーの伝達ロスのために温度が上昇し,特性が劣化することが明らかになった.そこで再度,構造,原理を見直し,ノズルからの1回あたりの噴射量を少なくし,それを100Hz前後の周波数で間欠噴射させる新しい砥粒微量供給装置を試作した.この装置の供給特性について調べるとともに,長時間の稼働試験を行い,十分実用に耐えられることを確認した.また1回あたりの砥粒供給量を0.5mgと小さくし,それを100Hz前後の周波数で断続供給することが可能であることも確認した. 次にこれを組み込んだAJM装置を開発し,平成9年度に試作したシュリーレン法を利用した評価装置を用いて噴射性能について評価を行った.試作した小型NM装置は,100Hz程度で間欠噴射でき,従来の連続噴射に比べて噴射する砥粒量は少ないが,加工能率は逆に高くなることが明らかになった. 最後に,この装置を歯科治療とダイレクトエッチングに適用し,その効果を確認した.前者の歯科治療においては,虫歯の部分を無痛で選択的除去できることを確認した.また後者では,試作した小型AJM装置を複数個集積させ,ガラス板や金属板の上に砥粒でエッチングし,描画することのできるアブレイシブジェットプリンタを試作した.その結果,ガラス基盤に任意のパターンを高速で描画することが可能になった.
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 厨川常元: "アブレイシブジェット加工の加工特性" 精密工学会誌. 64,6. 881-885 (1998)
-
[Publications] 堀口尚司: "回転切削器具からの脱却(Air Abrasive法を用いた選択的齲蝕除去の可能性)" 日本接着歯学会誌. 16,2. 55-62 (1998)
-
[Publications] 厨川常元: "砂で虫歯を治療(Dental application of abrasive jet technology)" 日本機械学会誌. 101,952. 162-163 (1998)
-
[Publications] 厨川常元: "デジタル方式によるATM装置の開発" 1998年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. K04 (1998)
-
[Publications] 吹山 隆: "デジタル方式によるATM装置の開発(第2報)" 1999年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 051 (1999)
-
[Publications] T.Kuriyagawa: "Development of New Abrasive Jet Machining Device and Application to Direct Etching & Patterning." Proc. of 3rd Int'l ABTEC. (発表予定). (1999)
-
[Publications] 日本機械学会編: "生産加工の原理(第8章 噴射加工)" 日刊工業新聞社, 369(173-196) (1998)