1999 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー冷却法を用いた異方性ドライエッチングプロセスの開発
Project/Area Number |
09555046
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安武 潔 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80166503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内 弘章 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10233660)
芳井 熊安 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029152)
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Keywords | 半導体ドライエッチング / Fラジカルビーム / レーザー冷却 / NF_3プラズマ / レーザーコリメーション / ECRラジカル源 |
Research Abstract |
本研究は、レーザー冷却法を用いて、Siウエハに対する横方向の速度成分をほぼゼロにした中性Fラジカルビームを発生させることにより、Siウエハのダメージフリーな異方性ドライエッチング技術を開発することを目的とする。 (1)波長可変半導体レーザーを用いてFラジカルの共鳴蛍光スペクトルを精密分析した結果、RFラジカルガンから放出されるF共鳴線のドップラー広がりは、約700MHzであることが分かった。 (2)レーザー冷却遷移3s^4P_<5/2>【tautomer】3p^4D^<7/2>_0の下準位(3s^4P_<5/2>)は準安定状態であるため、その寿命τが本方法の実用化にとって非常に重要となる。τのこれまでの報告は、理論値34μS、実験値1±4μSであり、信頼性がない。そこで、共鳴蛍光強度の距離依存性からτを求める方法を新しく考案し、測定を行った。その結果宅=4.5±3μsが得られた。これは以前より信頼性が高いが、RFラジカルガンによるラジカル密度が低いことに起因して、まだ精度が十分でない。この点に付いては、次のECRラジカルガンを用いた再実験が必要である。 (3)高密度のFラジカルを発生させるため、ECRラジカルガンを新規開発した。ガンから放出されたFラジカルをすぐコリメーションできるように、ガン先端からの漏れ磁場がない構造を実現した。このガンによりラジカル密度が約100倍に増加することが発光分光結果から明らかになった。 (4)イオン阻止電界の有無によるSiのエッチングレートを測定した結果、ラジカルのみでも半導体プロセスに必要なエッチングレートが実現できる見通しを得た。 (5)レーザーコリメーションで実現可能な発散角は0.05°である。また、修正可能なビーム開き角は、τに依存し約0.5°と見積られた。
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[Publications] M.Shimizu, H. Ohmi, K Yasutake, K .Yamane, R.Tanaka, A Takeuchi, H. Kakiuchi, K Yoshii and Y. Mori: "Development of Anisotropic Dry Etching Method Using Laser-Collimated Fluorine Radical Beam"Precision Science and Technology for Perfect Surfaces. JSPE Pub. Ser. N0.3. 450-455 (1999)