1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555051
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟橋 宏明 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 務 日立精機株式会社, 技術本部, 専任部長
武田 行生 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20216914)
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Keywords | パラレルメカニズム / 高速加工 / ワークテーブル / 機構総合 / キャリブレーション / 剛性 / 精度 |
Research Abstract |
本年度の研究では,クランク入力形の6自由度空間パラレルメカニズムを取り上げて高速加工機用ワークテーブルの仕様に適合する最適な機構諸元の決定を行い,それに基づきワークテーブルの設計および試作を行って基本的な運動学的・力学的特性を把握するとともに切削実験を行った.まず,加工機用ワークテーブルとして要求される作業領域,運動精度,剛性,速度,発生力等に関する仕様を満足する最適機構の総合を,ジョイントの大きさ・可動範囲・剛性,減速機の大きさ・剛性,アクチュエータの分解能等の実際に用いる機械要素の特性を考慮して,遺伝的アルゴリズムを用いて行った.次に,総合結果に基づき要素設計を行ってパラレルメカニズム形ワークテーブルを試作するとともに制御装置を開発した.そして,試作ワークテーブノレの基本的な運動特性を明らかにするために,作業領域,位置繰返し精度、静剛性および動剛性の測定を行ったところ,所期の基本特性力三得られていることが確認された.また,距離精度および真円度の測定を行ったところ,製作時の機構寸法誤差により十分な絶対精度が得られていないことが確認された.そこで絶対位置精度を向上させるために等速円運動を出力運動とした場合の変位誤差の測定値をもとにした機構キャリブレーション法を開発し,これが出力誤差に機構パラメータ以外に起因する誤差を含む場合においても少ない実験データにより高精度なキャリブレーションを可能とする手法であることを基礎実験により確認した,さらに,アルミニウムおよび鋼材を被削材として試作ワークテーブルと高速スピンドルを用いた切削加工実験を行ったところ,高速切削加工による良好な加工表面が得られることが確認できた.
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