1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555051
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟橋 宏明 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 務 日立精機株式会社, 技術本部・専任部長
武田 行生 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20216914)
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Keywords | パラレルメカニズム / 高速加工 / ワークテーブル / 機構総合 / キャリブレーション / 剛性 / 精度 |
Research Abstract |
本年度の研究では、昨年度試作したクランク入力形の6自由度空間パラレルメカニズム形ワークテーブルについて,加工特性の把握実験と加工精度を向上させるためのキャリブレーションを行った. まず,非削材としてアルミニウム(A5052)および鋼(SS400)を取り上げ,これらを試作ワークテーブルに固定し,静止系に固定された高速スピンドルと相対運動させることにより加工実験を行った.その結果,アルミニウムの場合には主軸回転数12,000rpm,エンドミル径4mm,送り速度0.6m/min,切込み量1mmの場合に中心線平均粗さ0.81μmであった.一方,鋼の場合には主軸回転数35,000rpm,エンドミル径4mm,送り速度6m/min,切込み量0.03mmの場合に中心線平均粗さ1.29μmであった.また,加工時のびびりは観測されなかったが,加工精度(平面度)が不十分でありキャリブレーションの必要性が確認された. 次に,昨年度開発した等速円運動を出力運動とした場合の変位誤差の測定値を用いるキャリブレーション法を試作ワークテープルに実際に適用したところ,すべての幾何学的誤差パラメータを固定することはできたが,十分な運動精度を実現するに至らなかった.そこで,高精度なキャリブレーションを実現するために,出力運動の最適な組合せを選定するための評価指標を提案し,測定誤差を考慮したキャリブレーションのシミュレーションを行ったところ,キャリブレーション後の機構の精度と提案指標の間に強い相関があることを確認した.また,キャリブレーションのための出力運動の最適な組合せを選定するアルゴリズムを開発した. 最後に,本研究をまとめ,高速自由曲面加工用パラレルロボットに関する設計指針と今後の研究課題を明らかにした.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 武田行生,舟橋宏明,木村正史,栗田一人: "クランク入力形6自由度空間パラレルメカニズムの剛性解析と高速切削加工機用ワークテーブルへの適用"日本機械学会1999年度年次大会講演論文集. V. 385-386 (1999)
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[Publications] 武田行生,舟橋宏明,沈崗: "パラレルメカニズムのキャリブレーションにおける出力運動選定法"1999年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 344 (1999)