1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555071
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 祐二 東京工業大学, 工学部, 助手 (20242274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蛭子 毅 ダイキン工業(株), 機械技術研究所, 研究職
高木 周 東京大学, 工学系研究科, 講師 (30272371)
中別府 修 東京工業大学, 工学部, 助手 (50227873)
井上 剛良 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20193592)
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Keywords | マイクロチャンネル / 気液二相流 / 熱交換器 |
Research Abstract |
前年度までマイクロチャンネル内の気液二相流の流動特性を調べたが、本年度は熱交換器としての性能・特性を検討するため、マイクロチャンネルを直交して重ね、2流体間での熱交換について検討している。このためにまず積層型のマイクロチャンネルの設計・製作を行った。これは前年度までのものと異なり、厚さ20μm、一辺5cmの正方形のステンレス薄板の中央部に、レーザー貫通加工により幅250μm、高さ200μmの矩形断面を持つ直線流路(長さ17mm)を並列に28本設け、これと同じステンレス薄板にヘッダ及びフッタを同様にして加工したものを重ね合わせ、1つの単位を構成する。この単位を交互に直交して重ね、積層型マイクロチャンネル熱交換器を構築する。現在まで、作動流体を水の単層流とし、一対の単位を直交して重ね、圧力損失特性・熱交換特性を測定した。圧力損失については0〜0.8cc/secの流量範囲では、既存の矩形流路の圧力損失の式によく一致し、0.8 cc/sec以上の流量に対しては圧力損失はこの式の解よりも大きな傾きをもって増加するという結果を得た。温度測定としては、2流体の出入口温度を熱電対で計測することによりバルク熱交換量を計測し、また厚さ100μmコンスタンタン板上のチャンネル部の位置に対応する28箇所に銅細線をスポット溶接した多岐式熱電対を用い、熱交換部の2次元温度イメージを計測した。さらに低温・高温側のチャンネルそれぞれの2次元温度分布の差をとることで熱交換量の平面分布が分かり、これがチャンネルが重なる正方形部分の対角線について対称になっている事が分かった。2流体の入口温度差、及び流量を変化させ実験を行い、バルク熱交換量および熱交換分布から、本研究に用いたマイクロチャンネルのスケールでは対流による熱輸送は小さく、主に熱伝導の効果に依って熱が輸送されることを確認した。今後は相変化を伴う場合の流動・熱交換特性について検討する予定である。
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