1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555089
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小山 純 長崎大学, 工学部, 教授 (00037920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 貴志 長崎大学, 工学部, 助手 (30222649)
泉 勝弘 長崎大学, 工学部, 助手 (50128154)
樋口 剛 長崎大学, 工学部, 助教授 (50156577)
辻 峰男 長崎大学, 工学部, 助教授 (80145218)
山田 英二 長崎大学, 工学部, 教授 (00039661)
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Keywords | マトリクスコンバータ / サイクロコンバータ / PWM / 誘導機制御 / 同期機制御 / 回生駆動 |
Research Abstract |
ベントリ-ニ氏らが1980年に提案したマトリックス・コンバータ(PWMサイクロコンバータ)は,通常のサイクロコンバータが自然転流を用いるのに対し,可制御素子を用いて入出力波形のPWM制御を行うもので, (a)小型で大容量の装置を製作できる. (b)一般のコンバータ・インバータ方式に比べて高効率が期待できる. (c)4象限運転が容易に出来き,入力電流波形を基本波力率1の正弦波に制御できる。 等優れた特長をもっており,次世代の電気駆動用電源として期待されている. 研究代表者らは1988年ウィスコンシン大学Lipo教授と共同してマトリックスコンバータの研究を始め,これまでにマトリックスコンバータの問題点の多くを解決した.しかし回生時の最適制御や,システムの保護に関しては未だ未解明の問題が残っており,その解明が急がれている. 平成9年度の研究で得られた成果の主なものは次のとうりである。 (a)マトリックスコンバータを用いたドライブシステムの設計・試作 3KVA,キャリア周波数12KHzのIGBT方式マトリックスコンバータで駆動される3相誘導機,3相同期機およびトルクセンサで統合されたM-Gセットからなる回生駆動が可能なドライブシステムを設計・試作した. (b)ゲート制御回路の設計,試作 電圧変動等に応じて,出力電圧波形,入力電流波形をオンライン制御できるDSPゲート制御回路を設計,試作した. (c)シミュレーシュンによる特性解析 入力電圧波形の非対称性や歪み波形がマトリックスコンバータの特性に与える影響についてシミュレーションにより考察した. (d)実験による検証 DSPゲート制御回路の試作が遅れたために回生時の最適制御や,システムの保護に関する実験は行えなかったが,各種負荷,誘導電動機負荷時の定常特性等の実験をおこない,制御に関する基礎データを得た.
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[Publications] 小山 純: "Displacement Angle Control of Matrix Converter" IEEE Power Electronics Specialists Conference. Vol.2. 1033-1039 (1997)
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[Publications] 小山 純: "IGBTを用いたPWMサイクロコンバータの諸特性" 平成9年電気関係学会九州支部連合会大会論文集. 1022 (1997)