1999 Fiscal Year Annual Research Report
非線形リアクトルによるダイオードコンバータの力率改善
Project/Area Number |
09555091
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Research Institution | Hiroshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
古賀 國夫 広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (60249844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久間 英樹 広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (40259924)
藤冨 信之 広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (30124085)
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Keywords | 非線形リアクトル / 力率改善 / 波形歪み / 高調波 / コンデンサ入力整流回路 |
Research Abstract |
本研究は,ダイオードコンバータの力率を受動素子である非線形リアクトルを電源側に挿入する事によって改善することを目的としている。本年度は,まず3相ダイオードコンバータの力率改善を非線形リアクトルによっておこなう方式で非線形リアクトルの簡単な解析および設計方法を明らかにした。従来の非線形リアクトルは,直交磁心を用いて構成できるが磁束分布が複雑であるので設計が非常に難しい問題があった。そこで,ヨーク部に部分ギャップを持つ非線形リアクトルの設計方法を確立した。この結果,非線形リアクトルの設計と製作が容易になった。製作した非線形リアクトルを用いると90[%]近くまで力率改善をできることが分かった。 次に,力率改善特性を理論的に計算する方法を前年度で明らかにしたが,この方法は近似的方法であり誤差がある。この誤差は,非線形リアクトルの電流が小さい領域のインダクタンスが零でなく電流が大きい領域のインダクタンスが無限大でないことが原因である。そこで,この仮定と異なる場合の理論特性の誤差をコンピュータシミュレーションで明らかにした。この結果,理論特性によるシステム設計における誤差の範囲が明確になりシステム設計の精度が向上した。 さらに,非線形リアクトルを使用しない場合におけるダイオードコンバータの力率等の諸特性を理論的に明らかにして非線形リアクトルを用いた力率改善方式め効果を比較出来るようにした。
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[Publications] 古賀國夫: "非線形リアクトルによるコンデンサ入力形整流回路の力率改善"全国高等専門学校パワーエレクトロニクスセミナ公演論文集. 6. 57-60 (1999)
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[Publications] 古賀國夫: "非線形リアクトルによるコンデンサ入力形三相整流回路の力率改善"平成11年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集. I. 163-166 (1999)
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[Publications] 古賀國夫: "コンデンサ入力形三相整流回路の力率改善特性"平成11年度電気・情報関連学会中国支部連合大会講演論文集. 50. 513-514 (1999)
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[Publications] 古賀國夫: "直流側にコンデンサを有する三相整流回路の特性解析"電気学会論文誌D(産業応用部門誌). 120・3. 359-365 (2000)
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[Publications] 古賀國夫: "コンデンサ入力形三相整流回路の力率改善における非線形リアクトルの影響"平成12年電気学会全国大会講演論文集. (2000)