1999 Fiscal Year Annual Research Report
集積回路に用いられるナノメータ・スケールMOSトランジスタの研究
Project/Area Number |
09555107
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
桝岡 富士雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50270822)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜庭 弘 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (60241527)
遠藤 哲郎 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (00271990)
|
Keywords | 3次元MOSFET / SGT / M-SGTM-SGT / Flashメモリ / SGT Flashメモリ |
Research Abstract |
集積回路に用いられるナノメータ・スケールMOSトランジスタに関する研究として、これまでに明らかにしてきた(1)3次元MOSトランジスタの新しい構造、及び、動作の提案,(2)3次元MOSトランジスタを用いた新しい回路構成、回路レイアウトの提案の知見を推進し、本年度は、3次元型超高密度不揮発性メモリの研究に発展させた。 [1]3次元SGT型フラッシュメモリの提案,及び,動作機構の解析 Flashメモリを高集積化するために,新しい3次元構造型Flashメモリを提案した。従来の3次元構造型Flashメモリはチャネル部が基板に接続された構造であり,更にホットキャリア注入による書込を行う必要があった。故に高集積化は実現するものの低消費電力かつ高速な書込動作及び高信頼性を実現することは困難であった。従って,本研究では,上記の問題を解決する新しいFloating Channel type SGT(FC-SGT)Flashメモリを提案した。FC-SGTフラッシュメモリはチャネル部をフローティング構造としている。また,FC-SGTフラッシュメモリの消去動作を決定するチャネル部表面電位の消去時間依存症を,2次元デバイスシミュレータを用いて明らかにした。これらの動作機構の解析により,FC-SGT Flashメモリは,チャネル全面での両方向書込・消去動作が可能であることを初めて明らかにした。従って,FC-SGT Flashメモリは高集積化,低消費電力,高速な書込動作及び高信頼性を同時に実現できる。特に,FC-SGT Flashメモリの書込特性は,従来の平面型Flashメモリと比べて約2倍の高速性を実現できることを示した。 [2]総括 今年度までの知見を元に、3次元デバイス特有のSGT型デバイス設計に関する基盤を系統的に明らかにした。このSGT型3次元デバイスによるナノメータ・スケールMOSトラジスタの研究を総括した。
|