1997 Fiscal Year Annual Research Report
光飛行時間測定法に基づく中心窩距離画像計測法の開発
Project/Area Number |
09555126
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井口 征士 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90029463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 証 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (10273608)
真鍋 佳嗣 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50273610)
加藤 博一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (70221182)
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Keywords | 位相差検出方式 / 距離計測センサ / デジタル論理回路 / 中心窩画像 / ダブプリズム / ラインセンサ / マスク演算 / トラッキング |
Research Abstract |
1.距離計測センサの開発 光飛行時間計測法のうち,位相差検出方式に基づく距離計測センサをシンプルな回路構成で実現した.距離計測センサは投光部,受光部,位相差検波部,およびデータ処理部に分かれるが,今回は特に受光部および位相検波部について汎用の回路素子を用いて回路を試作した.また位相差検波部については,デジタル信号をアナログ的に処理する手法を新たに考案した.この手法は簡単なデジタル論理回路によって実現することが可能なため,複雑な回路構成(ネットワークアナライザ等)を使用することなく入力信号の位相差を検出できる.実験により本回路が0.65度程度の位相差分解能を有する事を確認した.さらに,受光強度の変動により位相差変動成分を受光部の受光信号を用いて補正するアルゴリズムを開発し,データ処理部(コンピュータ)に実装した.投光部にレーザ光源を使用して距離計測実験を行い,距離範囲900mm〜1200mmで計測精度5mm程度であることを確認した. 2.中心窩光学系の開発 CCDラインセンサとダブプリズムを組み合わせた中心窩画像センサを開発した.画像の回転にはダブプリズムと呼ばれる光学プリズムを用いているため,コンピュータによる画面座標変換は不要である.また,エリアセンサより画素密度の高いラインセンサ(4000画素)を用いる事で,高精細の中心窩画像を得ることができた. 3.中心窩距離画像の処理手法開発 中心窩画像の円周方向の分解数Nに注目し,Nの変化による画像の様相の変化を定量的に解析した.さらに,戦略的に形態を変化させて像を獲得するシステムとなり得ることをトラッキングの実験を通じて確認した.また,中心窩画像固有の画像処理手法が必要であると思われるマスク演算に関して,場所によってその形状や要素の値が変化するマスクを提案した.
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