1998 Fiscal Year Annual Research Report
水中浮遊式トンネルの実用化に向けての動力学的諸問題の解明
Project/Area Number |
09555140
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三上 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蟹江 俊二 大成建設(株), エンジニアリング本部, 課長(技術職)
芳村 仁 釧路工業高等専門学校, 校長 (20001133)
佐藤 靖彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)
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Keywords | 水中浮遊式トンネル / スナップ・スラック / 規則波 |
Research Abstract |
レグ(係留索)で緊張係留された水中浮遊式トンネル特有の問題であり,かつ絶対に回避しなければならない問題の一つに,レグが緩み(スラック),その後復元力の作用により元の状態に戻るときに発生する準衝撃的荷重(スナップ)の解明がある.本研究ではそれに焦点を当て,解析手法の開発およびスラック-スナップ特性の把握を行った。その内容および得られた結果は下記の通りである。 (1) 常時作用する波浪を対象にし,係留索の弛緩(スラック)状態および緊張(トート)状態に応じて運動方程式の解を時間的に接続し,逐次追跡する近似的な非線形応答の解析法を開発した.また,それがスラック状態の発生限界とスナップ荷重の特性の解明に有効であることが判明した. (2) 断面二次元モデルを用いて,水深,トンネル設置位置(クリアラ冫ス),レグ傾角等をパラメータに取り,規則波に受ける場合のスラック発生の限界波高曲線を提示した.これは,試設計の段階において,トンネル本体・レグの構造諸元を決める際に有効に利用出来るものである。(3) トンネルの全体動揺モデル(全長L=1000m,2000m)に対して,トンネル軸方向を梁要素で離散化し,スラックの発生状態を検討した。その結果トンネル軸方向の境界近傍を除けば,レグ取り付け間隔・支間長Lによらず,レグ傾角30度以内であってもスラックの発生の可能性はかなり低下する。従って,境界近傍のスラック状態の回避は,レグ傾角の増加等により対応が可能である。
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[Publications] 佐藤太裕: "水中浮遊式円筒構造物のスナップ荷重" 土木学会北海道支部論文報告集. 55(A). 206-209 (1999)
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[Publications] Motohiro,SATO: "Srap Loads in Submerged Floating Tunnels" Proc.of 7 East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering & Constraction. (発表予定). (1999)