1998 Fiscal Year Annual Research Report
自然風の風速・風向変動の非定常特性を模擬するための新方式風洞の試作
Project/Area Number |
09555147
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
野村 卓史 日本大学, 理工学部, 教授 (50126281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若原 敏裕 清水建設, 技術研究所, 主任研究員
藤野 陽三 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (20111560)
木村 吉朗 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (50242003)
北川 徹哉 日本大学, 理工学部, 助手 (10287584)
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Keywords | 自然風 / 風洞 / ACサーボモータ / 風向変動 / 実測 |
Research Abstract |
1. ACサーボモータ風洞による風速と風向の同時制御 ACサーボモータでファンの回転を制御して風速変動を制御する方式の風洞を2台配置し,2方向の気流を合成して所要の風速と風向を動的に与える方法を開発した.個々の風洞は円形の吹き出し口を有し,その直径は10cmで最高風速は13m/sである.2台の風洞は軸線がそれぞれの吹き出し口から距離20cmの点で交わり,その交差角が45度になるように配置する.軸線の交点に熱線流速計のXプローブを置いて風向をその風速を測定する. この風洞システムの合成風が所定の風速と風向となるようにするための,2本の風洞に与える制御電圧と出力風速・風向との関係を前年度に求めた. 2. 主流直交方向の風速変動の制御 用いた風洞で生成する吹き出し方向の風速については,相当に大きな乱れ強さと乱れスケールの変動を生成できる.しかし口径が小さいのでそのままでは直交方向変動は微細なものにとどまる.そこでまず,直交方向にさらに2本の風洞を配置して直交方向変動を与えることを試みた.しかし合流点では所定の変動に近づけることができるが,合流後の風向が定まらないという問題があることが分かった.そこで,前述した2本の風洞を交差角45度で配置するシステムを用いて,主流および直交方向流を再生する方式を試みたところ,合流点およびその下流で所定の変動を生成できることを確認した. 3. 自然風の再現 超音波風速計を用い,大学キャンパス内の実際の風の風速・風向変動を測定した.そのデータを対象に,風向変動は45度以内に限られるが,本研究の風洞システムによって自然風の風向と風速の変動を模擬することができることを確認した.
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[Publications] 野村,山縣,木村: "ACサーボモータでファンを制御する風洞による風速風向変動の生成" 第15回風工学シンポジウム論文集. 197-202 (1998)
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[Publications] 中村,野村,山縣,赤松: "ACサーボモータ風洞で生成する気流の主流直交方向変動の制御" 土木学会第53回年次学術講演会講演概要集. I-B. 26-27 (1998)
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[Publications] 山縣,野村,木村: "ACサーボモータでファンを直接制御する風洞で風速と風向を変動させる試み" 土木学会第53回年次学術講演会講演概要集. I-B. 28-29 (1998)