1997 Fiscal Year Annual Research Report
土地利用・交通・環境に関わる総合計画分析のための地理情報システムの構築
Project/Area Number |
09555162
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 和明 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90150284)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大伴 真吾 朝日航洋株式会社システム開発センターシステム部GIS開発グループ, リーダー
北詰 恵一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (50282033)
内田 敬 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60203535)
|
Keywords | 地理情報システム / 都市総合計画 / 土地利用モデル / 都市環境 |
Research Abstract |
本研究は、都市において互いに複雑に関連しあう土地利用・交通・環境間の関係を明らかにし、その関係をふまえて総合的に計画・分析できるツールとしてのシステムを開発することを目的としている。ここでは、都市活動の総合指標である地価を土地利用や交通などの状況を表す変数で説明するヘドニックアプローチによってそれらの関係を明らかにした。都市を複雑にしている大きな要因として、いくつかの都市機能が複合的に開発されている点があげられる。このような複合的な開発によって相乗的に現れる効果を、各土地利用・交通事業の起源に分離するように工夫し、各要素が地価上昇にどの程度貢献しているかを量的に捉えた。さらに、従来から行っていた土地利用・交通モデルの開発を進め、特に、最小でも数百メートル程度のゾーン単位でしか分析できなかった点を改善し、建物単位で分析できるモデル化とそのパラメータ推計方法を開発した。この推計方法は、ゾーン単位での分析モデルを一段階目とし、そのゾーン単位の都市活動量をより詳細な単位に配分するモデルを二段階目とする段階的なものとなっている。特に、二段階目のモデルでは、土地利用変更抵抗としての建物建設費を考慮した土地に対する付け値を指標として用いている。これによって、詳細な土地条件の違いを考慮した、より現実性の高いツールへの方向性が見いだせることとなる。一方で、本研究のシステム開発の第一歩として、基本的な機能を有する地理情報システム(GIS)を開発し、仙台市を対象として、パーソナルコンピュータ上で動くようにした。
|
-
[Publications] 宮本 和明: "建物タイプを考慮した即地的土地利用モデルの構築" 土木計画学研究・講演集. 20(1). 223-226 (1997)
-
[Publications] 宮本 和明: "関連開発を含めた都市内交通整備プロジェクトの効果計測とその起源分離の試み" 土木計画学研究・講演集. 20(1). 231-234 (1997)
-
[Publications] 北詰 恵一: "都市交通基盤整備に関わる一連の便益の起源分離について" 日本不動産学会学術講演会梗概集. 13. 121-124 (1997)