1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555190
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 和樹 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00188989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 和道 高知大学, 理学部, 助教授 (90145110)
曽我 直弘 京都大学, 工学研究科, 教授 (80026179)
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Keywords | 金属アルコキシド / ゾル-ゲル転移 / 相分離 / 多孔構造 / メゾ細孔 / クロマトグラフィー |
Research Abstract |
ケイ素アルコキシドの加水分解・重縮合反応において、ゾル-ゲル転移時に相分離を同時に誘起することのできる条件を選び、マイクロメートル領域の共連続ドメイン(ゲル相および溶媒相)を持つゲルを作製し、さらに密閉条件下で種々のpHおよび温度で熟成することにより、乾燥・熱処理後に形成されるメゾ細孔構造を解析した。小角X線散乱測定によれば、ほとんどのメゾ細孔領域の構造変化は湿潤状態で完了しており、乾燥・熱処理による構造変化の寄与は少ないことが明らかになった。また細孔構造形成は3〜20日程度の長時間に渡って徐々に進行し、200℃まででは温度を上げるほど最終的に到達する細孔サイズが大きくなるために、構造変化が長時間続く傾向が見られた。さらに熟成温度を300℃まで上げることにより、メゾ細孔がマクロ細孔の領域まで粗大化し、ついには共連続構造のゲル領域が空洞化する現象が確認された。 また同様のゲルを用いて、2μmのシリカ骨格と3μmのマクロ細孔および直径12nmのメゾ細孔を併せ持つ二重細孔ゲルを毛細管中で作製し、シランカップリング処理によって表面を疎水化した後に、液体クロマトグラフィーカラムとしての分離性能を評価した。電気クロマトグラフィーに対する適用では、シリカゲル中の金属不純物が極めて少ないために、市販カラムよりも低い電気浸透流の値しか得られなかった。他方HPLCポンプによる駆動で試料を流した場合には、市販カラムの半分程度の流動抵抗しか示さず、バルク状ゲル試料によるカラムと同様、アルキルベンゼン混合物の分離は市販カラムの2倍以上高速にできることが明らかになった。
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