1998 Fiscal Year Annual Research Report
軽量で低周波音にも有効な新方式の炭素繊維強化騒音シールドパネルの開発
Project/Area Number |
09555199
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
住田 雅夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30016654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳島 忠夫 ヤマハ(株)材料研究所, 技師長
古畑 研一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10016587)
浅井 茂雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (80212463)
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Keywords | PVDF / インダクタンス / 負性容量 / 有機ハイブリッド材料 / 気相法炭素繊維 / 力学的損失正接 / 垂直吸音率 / 音響透過損失 |
Research Abstract |
1. 圧電フィルムの粘弾性制御と音響特性 AL蒸着したPVDFフィルムにインダクタンスおよび負性容量を接続し、損失弾性率の周波数依存性を測定した。インダクタンス接続時には電気的共振周波数近傍で損失弾性率の著しい増加が認められた。負性容量接続時には負性容量がサンプルの容量に近ずくにつれ損失弾性率の増大を観測した。又フィルムをアルミ板に貼りつけ、減衰時定数を測定し、損失弾性率と同じ傾向を示すことを確認した。インダクタンスを接続したフィルムの垂直吸音率を測定した結果、共振周波数を200Hzにマッチングした時の結果をオープンの状態と比較すると200Hzに約10dBの透過損失を観測した。 2. 炭素繊維強化有機ハイブリッド材料の動的粘弾性および音響特性 マトリックスに塩素化ポリエチレン、有機誘電体としてDZ(N,Nジシクロへキシルベンゾチアジル-2-スルフェンアミド)、炭素繊維として気相法炭素繊維(VGCF)を構成材料とするハイブリッド材料では主分散域(室温近傍)の温度で力学的損失正接が3.0(50HZ)と極めて高く、炭素繊維の充填量の増大とともに損失係数がやや低下するが貯蔵弾性率が顕著に増大し極めて高性能な音響材料に成る可能性を有している。また損失係数の歪み依存性が通常のゲル材料と較べて逆の特性、つまり歪みの減少とともに損失係数が増大し音響レベルでの微小歪みの防音材料に適していることがわかった。垂直吸音率の測定により通常のマイカ分散プラスチックと較べて、比較的低周波領域(100-500HZ)領域の音響透過損失に優れていることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Chifei Wu,et al.: "New Damping Materials from Piezoelectric Dispersion---" R.PPP.J.41. 457-458 (1998)
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[Publications] 住田雅夫: "有機ハイブリッド材料の可能性" ポリファイル. 35. 56-59 (1998)
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[Publications] M.Sumita,et al: "Selective location and double percolation---" Materials Letters. 36. 186-190 (1998)
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[Publications] M.Sumita,et al.: "Morphology and Electrical Properties of Short---" J.Appl.Polym.Sci.69. 1813-1819 (1998)