1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555227
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
笹栗 信也 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50215737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 義興 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (10044281)
松原 安宏 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (20044258)
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Keywords | 接合 / ろう付け / Cu-Mn合金フィラ / 等温凝固 / 球状黒鉛鋳鉄 / 高クロム鋳鉄 / ニハード鋳鉄 |
Research Abstract |
1)低融点フィラの作製及び接合性の評価 昨年までの研究で,Cu-25%Mn合金にFe(1.4%)を添加した合金は,よりすぐれた低融点合金フィラになる可能性が指摘された。そこで,本年度はCu-25%Mn合金にFeの添加量を3.5%に増加させた合金を作製し,球状黒鉛鋳鉄と鋼の接合実験を行った。その結果,Cu-25%Mn-3.5%Feフィラを用いてもCu-25%Mn合金フィラ及びCu-25%Mn-1.4%Fe合金フィラを用いた場合と同等の接合性しか得られなかった。 2)開発フィラの他実用材料への適用研究 これまでは,接合母材として球状黒鉛鋳鉄を用いてきた。本年度は接合母材として球状黒鉛鋳鉄以外の実用鋳鉄材料として高クロム鋳鉄及びニハード鋳鉄を使用し,開発したCu-25%Mn合金フィラ及びCu-25%Mn-Fe合金フィラを用いて鋼との接合実験を行った。その結果,高クロム鋳鉄の場合には,Cu-25%Mn含金フィラ及びCu-25%Mn-Fe合金フィラのいずれの場合にも,純銅を用いた場合よりも低温で等温凝固により合金相が晶出・成長して接合された。また,両フィラともに1150Kでの接合で,純銅を用いて1383Kで接合したときの接合強度と同等の値が得られた。また,ニハード鋳鉄についても,等温凝固により接合が可能であり,球状黒鉛鋳鉄の場合と同等の接合性が得られた。 3)総合評価 これまで得られたデータを総合的に評価すると,Cu-25%Mn合金フィラが等温凝固を利用した異種金属複合化フィラとして有望であると考えられた。
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