1997 Fiscal Year Annual Research Report
電磁誘導型プローブを用いた誘導スペクトロスコピーによるバイオプロセスの計測と制御
Project/Area Number |
09555252
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浅見 耕司 京都大学, 化学研究所, 助教授 (90127936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 秀樹 日本ヒューレット, パッカード株・技術部, 主任
小柳 尚彦 日本ヒューレット, パッカード株・技術部, 主任
米澤 岳志 サントリー株式会社, 技術開発センター, 主任
中嶋 幹男 大阪大学, 工学部, 助手 (00273590)
塩谷 捨明 大阪大学, 工学部, 教授 (50026259)
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Keywords | 誘電スペクトロスコピー / バイオプロセス / 細胞増殖 / 醸造発酵 |
Research Abstract |
醸造発酵や固定化細胞バイオリアクターを用いたバイオプロセスの解析や制御を目的に、電磁誘導型誘導プローブを用いた誘導スペクトロスコピーによる細胞量や細胞状態のリアルタイム計測法の開発と実用化を行ってきた.今年度は電磁誘導型誘導プローブの性能評価と,これを用いた様々なタイプの細胞の増殖過程についてのデーターの集積,そして,測定結果から細胞の量や状態についてのパラメーターを得るための解析法の検討、実験室用の小型プローブの試作を行った. 1.浅見:電磁誘導型プローブを用いた誘導計測の性能評価を行い、この計測法が電極分極に影響を受けないこと、さらに高い測定精度を持つことを確認した。次に酵母培養系を用いて、細胞増殖過程の誘導モニターを行った。特に温度感受性細胞分裂変異株を用いた同調培養系では、細胞分裂の過程をリアルタイムにモニターすることに成功した。誘電率は周期的に変化し、誘電率の減少が細胞分離前の隔壁形成によることを明らかにした。 2.中嶋,塩谷:従来、細胞濃度の測定が非常に困難であった培養期間中に細胞形状や状態が大きく変化する培養系(Geotrichum Penicillatum)について、誘電モニター法を適用した結果、細胞量と誘電率の間に良い相関が得られた。 3.米澤:ウイスキーのパイロットプラントを用た発酵過程の誘電計測を行った.この発酵は二種類の酵母の混合号培養系で、二種類の酵母と増殖と死滅過程が時間的にずれて起こることが誘電計測からはじめて明らかになった. 4.若松,小柳:実験室レベルでの計測用に小型の電磁誘電型プローブの試作を行った.このプローブはサイズの大きいプローブに比べ測定精度が少し劣るものの十分実用に耐えることが分かった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Asami: "Dielectric behavior of budding yeast in cell separation" Biochimica et Biophysica Acta (in press). (印刷中). (1998)
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[Publications] K.Asami: "Dielectric analysis of polystyrene microcapsules using scanning dielectric microscope" Colloid & Polymer Science (in press). (印刷中). (1998)
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[Publications] K.Asami: "Handbook on Ultrasonic and Dielectric Characterization (V.A.Hackley and J.Texter,editors) (in press)" The American Ceramic Society, (1998)