1997 Fiscal Year Annual Research Report
微細藻類の酸化機能を利用したボイラー排ガス窒素酸化物処理システムの実用化研究
Project/Area Number |
09555254
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮本 和久 大阪大学, 薬学部, 教授 (30028849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西方 聡 (株)富士電機総合研究所, 研究者
永瀬 裕康 大阪大学, 薬学部, 助手 (00252700)
平田 收正 大阪大学, 薬学部, 助教授 (30199062)
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Keywords | 微細藻類 / Dunaliella tertiolecta / 排ガス / 大気汚染物質 / 窒素酸化物 / 処理システム / バイオリアクター / 環境浄化技術 |
Research Abstract |
微細藻類を用いたNO処理の実用化において必要となる実験設備の開発及び基礎的検討を行い、次のような知見を得た。 1.垂直管型バイオリアクターを用いた微細藻類の連続培養系を構築し、長期間のNO連続処理を行った。運転条件によるNO処理の安定性を調べた結果、培地に添加する窒素源の濃度が、安定なNO処理のための重要な制御因子の一つであることがわかった。運転条件の最適化を行い、15日間、NOの連続処理に成功し、安定な連続NO処理システムの構築を行うことができた。安定にNOの処理が行われている場合は、培地中に添加する窒素源の量を低減できることがわかった。 2.NO処理前後で窒素の収支を取ることにより、処理されたNOが実際に微細藻類により資化されていることを確認した。 3.得られた藻体バイオマス中の有用成分(糖分、脂質、タンパク質等)の組成を調べ、NO処理を行わないものと比較した結果、NO処理によるバイオマス成分の違いは認められず、NO処理を行った藻体もバイオマス資源として有用であることがわかった。 4.エレクトロケミカルワークステーションを用いて、試験管レベルでNO処理能力を評価できる測定系を構築した。今後これを用いて、NO処理能力の高い微細藻類の検索を行う予定である。 5.総合的排ガス処理システムとしての微細藻類の有効性を調べるため、NOのみでなく排ガス中の他の成分も含めた微細藻類処理ガス成分モニタリングシステムを開発した。今後これを用いて、より実用に近い条件でのNO処理の評価を行っていく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hiroyasu Nagase: "Characteristics of Biological No_X Removal from Flue Gas in a Dunaliella tertiolecta Culture System" Journal of Fermentation and Bioengineering. Vol.83 No.5. 461-465 (1997)
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[Publications] 吉原健一: "微細藻類による排ガス中CO_2/NO_Xの同時除去技術" Eco Industry. Vol.2 No.11. 5-11 (1997)
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[Publications] 永瀬裕康: "微細藻類を用いたNO_X処理システム" Chemical Engineering. Vol.43 No.3. 207-212 (1998)