1999 Fiscal Year Annual Research Report
臨床分析用高性能オプトードプローブ及び測定システムの開発
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09555267
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 孝治 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80154540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山森 伸二 日本光電工業株式会社, 開発部, 課長(研究職)
志智 雄之 日産アーク株式会社, 研究部, 表面分析室長(研究職)
小池 康博 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60161840)
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Keywords | イオノフォア / イオン分析 / オプトードプローブ / ケミカルセンサー / センサーデバイス / センシング色素分子 / 微細化光ファイバーセンサー |
Research Abstract |
本年度は、オートプローブ(1〜5μmのファイバー型SPRセンサー)の研究を行うにあたり、蛍光時間分解測定システム(一波長励起二波長測光系)を組み立てた。オプトード膜中の4-Heptadecy1-7-hydroxycoumarinは脱プロトン化することによって最大蛍光波長が385nmから430nmにシフトする。このような蛍光特性を示す色素をオプトードに利用するとき、蛍光スペクトルを2成分に分割し、2ピークの蛍光強度比を測定する二波長測光(ratiometry)を行うことができる。二波長測光系の長所は、1スペクトル内の2成分の強度比を測定することにより、スペクトル全体の強度に測定中影響を与えるような蛍光色素分子の光退色や励起光源のゆらぎ、検出効率の変化を相殺することができる点である。coumarin誘導体の蛍光はダイクロックミラーユニットによって波長420nm以上の成分と385nm以下の成分に分割される。2成分の蛍光強度はそれぞれ、色素分子の光退色によりナトリウムイオン溶液滴下前も後も大きく減少しているが、強度比のprofileではその影響が見られなかった。 この二波長測光系では、ナトリウムイオンに対して有意な蛍光強度比変化を検出するのに、オプトード膜の固定化サイズを5μmまで微細化することができた。5μmサイズのナトリウムイオンに対する検量線を描いた。蛍光強度比の値には応答が平衡に達してからの平均値を用いた。また、分光蛍光光度計による測定で得られた各ナトリウムイオン濃度に対する蛍光スペクトルから、430nmと385nmの蛍光強度比を計算し、検量線を描いた。双方の検量線を比較すると5μmサイズのセンサープローブによる測定では検出加減が10倍以上大きくなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kazuyoshi Kurihara: "Micrometer-Sized Sodium Ion-Selective Optodes Based on a "Tailed"Neutral Ionophore"Analytical Chemistry. 71. 3558-3566 (1999)
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[Publications] Hideaki Hisamoto: "Ion-Selective Optodes;Current Developments and Future Prospects"Trends Anal.Chem.. 18. 513-524 (1999)
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[Publications] Hideaki Hisamoto: "Theory and Practice of Rapid Flow-Through Analysis Based on Ion-Selective Optode Detection and its Application to Sodium Ion Determination"Anal.Chem.Acta. 396. 131-141 (1999)