1998 Fiscal Year Annual Research Report
船体疲労強度設計における外力/構造応答の精密評価と実用的設計法の開発
Project/Area Number |
09555311
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
深沢 塔一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80143171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 正夫 日本鋼管(株), エンジニアリング研究所, 主任研究員
服部 陽一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (40198768)
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Keywords | 船体構造設計 / 簡略化手法 / 船体横強度解析 / 船体疲労強度 / 応力応答関数 |
Research Abstract |
平成10年度は、船体疲労強度解析において、応力の応答関数から応力の長期予測を行い、さらに疲労被害度までを求める過程について、解析の簡略化方法を検討した。 まず、応力の応答関数を求める手法の簡略化について、波上側の静止喫水線での圧力の最大値を与える位相角(時刻)を応力の最大値を与える位相角(時刻)とし、これと180度ずれた位相角(時刻)を応力の最小値を与える位相角(時刻)として、その2つの時刻での圧力分布の差をとって圧力の変動成分分布とし、これにより応力解析を行って応力振幅を求める「最大・最小法」を提案した。この方法は、応答関数のピークにあたる周波数以外のところで一致がよくないが、実際の水圧分布をそのまま使っているため、応答関数を使用する目的や要求精度によっては波との出合い角や波長に関する計算回数を減らすことができることがわかった。 次に、応力の長期予測手法と疲労被害度について、各出合い周期で、水圧の応答関数がピークとなる波長において最大・最小法により応力解析を行い、応力の応答関数形を水圧の応答関数形と相似であると仮定し、長期予測を行う「簡略化法」を提案した。この方法は、剪断応力の推定に若干問題があるものの、全般的に比較的良好な精度での推定となっていることがわかった。 平成11年度は、実際の問題において応力応答関数から疲労被害度までを求める場合、ここで示した簡略化手法のメリット・デメリットと精度を検討する予定である。
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