1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555318
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
幾世橋 廣 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70005263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 浩二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10108475)
奥村 清彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40177184)
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Keywords | 岩盤原位置熱物性値 / ボアホール計測 / センサ基板 / 合成ゴム / 同時測定 / 複測細線加熱比較法 / ボアホール径 / 細線直径 |
Research Abstract |
1.本年度の目的:10年度には,前年度と同じ測定原理に基づく孔壁曲面での測定を想定した柔軟性のあるシリコンゴムをセンサ基板とする平板センサを試作し,加熱細線の直径d,孔径D及び被測定試料の熱物性値の大きさが,その測定値に及ぼす影響を直径が76〜120mmの範囲の多数の模型ボアホールを用いて実験的に検討し,その測定値はD/dの値が大きくなればなるほど,曲面の影響は少なくなり,平面壁での測定値に近づくことを明らかにした。本年度は,上記の成果を基礎に原位置での測定を目的とする孔径116〜120mmのボアホール用の原型1号プロープを試作して,模型ボアホールにより測定精度及び操作性等を調べ、この測定原理で原位置の熱物性値が十分な実用的精度で測定できることを明らかにする。 2.原型1号プローブの製作仕様書:適用径は,原位置実験候補地の試錐孔(孔径116mm)及び模型ボアホールの最大孔径を考慮し(120mm)を考慮して,D=116〜120mmとし,加熱細線径は製作技術の難易度を考慮し,d=0.100mm(PT1-100型)とd=0.050mm(PT1-50型)の2種類とした。プローブ基板の材料には耐熱性の高いゴムの中から加工性,接着性,毒性及び価格などを考慮しEPDM(耐熱:約150℃)を主剤とする合成ゴムを選択した。そのゴム製の外径116mm×内径62mm×長さ138mmの円筒の中心軸を対称に4分の1に切断した扇状厚板をセンサ基板とする単位長さ約350mmのプロープを試作した。扇状厚板センサ基板は,対向して2個設置されている。単位プローブは,数個連結して使用できる構造になっており,ボアホール壁面への加圧は空気または油圧によりなされる。 3.プロープの特性:PT1-100型(D/d1160〜1200)では1<λ_<CS>/λ_<FS><1.3,PT1-50型(D/d=2320〜2400)では,1<λ_<CS>/λ_<FS><1.1である。λ_<CS>及びλ_<FS>は,それぞれ孔壁の曲面及び平面における熱伝導率の測定値である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 幾世橋 廣: "岩盤熱物性値のボアホール計測技術の開発-基礎実験(3)と原型1号プローブの試作-"(社)資源・素材学会平成12年度春季大会研究業績発表講演要旨集. (一般発表)2210. (2000)
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[Publications] H.Kiyohashi: "Development of Direct Measurement Method for Thermophysical Properties of Reservoir Rocks in situ by Well Logging"World Geothermal Congress 2000, Kyusyu-Tohoku, Japan, May 28-June 10, 2000. (発表予定). (2000)