1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09555321
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
水田 義明 山口大学, 工学部, 教授 (20107733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 勉 資源環境技術総合研究所, 地殻工学部, 主任研究官
大西 康智 山口大学, 工学部, 助手 (00274184)
石田 毅 山口大学, 地域共同研究開発センター, 助教授 (10232307)
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Keywords | 原位置注水実験 / メタルパッカー / 作動トランス変位計 / 鉛製シーリングエレメント / 水圧-時間曲線 / 変位-時間曲線 / 亀裂開口変位幅 / シャットイン |
Research Abstract |
本研究では、水圧破砕によって造成される亀裂の厚みに着目し、亀裂開口変位を直接に計測することを目的として亀裂開口変位計測型水圧破砕パッカーを開発して、その適用性について検討するための原位置実験を行った。 実験場所は、岐阜県神岡町にある神岡鉱業(株)茂住坑の一部であり、坑口から約1,350m、土被り約700mに位置する。実験場付近の岩質は石英片麻岩である。ここでは、既に水圧破砕実験が行われ、岩盤壁面から1.7mの地点にアブレシブ・ウォータージェットでスロットを入れる手法を用いて亀裂方向を制御して亀裂が造成されており、かつ亀裂の進展方向などがすでに明らかになっている。 今回の実験では、その水圧破砕孔で造成された亀裂を利用することとし、メカニカルパッカーのシール部に鉛を採用して改良を加えたメタルパッカーと呼称するダブルパッカーを使用した。ダブルパッカーの加圧区間は約6cmであり、シール部をパッカー中央の加圧区間の前後に配したもので、シール部は内臓の水圧シリンダによって孔壁に密着させて固定する方法を採用している。 また、ダブルパッカーの区間は独立して可動する構造になっている。したがって、パッカー区間の相対変位を孔口まで延長した2重管の相対変位として差動トランス変位計により計測する事により、亀裂開口幅を計測するものである。加圧区間内での水圧はパッカーに内蔵された圧力計によりモニターされる。メタルパッカーを用いた人口亀裂開口変位計測結果から、注水圧力の上昇とともに鉛の塑性変形も観測されているが、シャットイン後は急減し、ある一定値に落ち着くことが分かった。 メタルパッカーでは、すでに造成され亀裂の再開口になるため、亀裂閉塞後の注水圧力における相対変位量しか計測できないが、シャットイン後の相対変位(143μmに相当)より亀裂開口幅をほぼ再現しているのではないかと思われる。
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Research Products
(1 results)