1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラドンガスの連続観測による活断層の地震応答特性の応答システムの構築
Project/Area Number |
09555322
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小池 克明 熊本大学, 工学部, 助教授 (80205294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 勝比古 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20128268)
大見 美智人 熊本大学, 工学部, 教授 (30040405)
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Keywords | ラドン / シンチレーションカウンター法 / イオニゼーションチェンバー法 / 液体シンチレーションカウンター法 / 断裂系 / 活断層 / 噴気帯 / 火山性地震 |
Research Abstract |
本年度は九州中部に位置し,地形的に明瞭な変位を伴う活断層を対象として,その存在位置を確定するとともに,断層上でのラドンガスの測定方法を確率することを目的とした。 (1)ラドン濃度の測定法としてシンチレーションカウンター法,液体シンチレーションカウンター法,およびイオニゼーションチェンバー法の3種類を検討した。地下深部からのガスの上昇が活発な噴気帯において測定を行ったところ,シンチレーションカウンター法とイオニゼーションチェンバー法による測定データには火山性地震や地球潮汐の影響が及んでいたので,コレラを活断層の地震応答特性の解析に用いるのは適切であることが明らかとなった。 (2)線素追跡アルゴリズムによって,熊本市南東部のLANDSAT TM画像からリニアメントを抽出したところ,連続性の良いリニアメントは「布田川断層」と対応した。この布田川断層上に位置する複数の箇所で,これに直交する方向に測線を設定し,シンチレーションカウンター法を適用した。原子数算定理論を用いて測定データからラドン原子数を求めたところ,各測線上の数地点で原子数のピークが見られた。拡散方程式の差分化による数値シミュレーションを用いて,計算による原子数の分布と測定値とが対応するように断層モデルを作成した結果,各測線で幅5m〜20mの範囲にある2〜4本の北落ちの断層が推定された。各推定断層の位置関係に基づくと,全ての測線を貫く走向 N50°E・傾斜60°NWの正断層が見出され,これは同様の走向方向をもつ副次的な正断層を伴うと考えられた。 (3)周波数効果を用いた強制分極法による電気探査をラドン濃度測定と同一の測線上で行い,見掛け比抵抗と充電率の分布を求めた。これを真の比抵抗と充電率の分布に変換するためのインバージョンプログラムを開発し,測定データに適用したところ,推定された断層モデルはラドン原子数の分布から得られた断層モデルと調和していることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小池克明・永野修一・川場浩二: "Construction and Analysis of Interpreted Frature Planes through Combination of Satellite-Image Derived Lineaments and DEM data" Computers & Geosciences. 24巻(印刷中). (1998)
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[Publications] 小池克明: "噴気帯と活断層帯におけるラドン濃度の時間的・空間的変動の特徴" 佐々宏一教授記念論文集. 221-230 (1997)
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[Publications] 小池克明、大見美智人: "LANDSAT TM画像を用いた九州中部の断裂系解析と考察" GEOINFORUM-'97 講演予稿集. 39-40 (1997)
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[Publications] 小池克明、吉永徹、大見美智人: "衛星画像解析と物理探査による九州中部の断裂系の特徴抽出" 資源・素材学会九州支部秋季例会講演要旨集. 10-12 (1997)
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[Publications] 冨田諭、吉永徹、小池克明: "噴気帯におけるガスと湧水中のラドン濃度の解析" 資源・素材学会1998年春季大会講演要旨集. (印刷中). (1998)
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[Publications] 小池克明、金子勝比古: "Characterization and Modeling of Fractures, Distribution Using Fractal Theory" Geothermal Science & Technology. 7巻(印刷中). (1998)