1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09556003
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
氏原 暉男 信州大学, 農学部, 教授 (60021060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北林 広巳 タカノ, 営業開発部(研究職), 主任研究員
南 峰夫 信州大学, 農学部, 助教授 (30174098)
茅原 紘 信州大学, 農学部, 教授 (80021088)
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Keywords | 普通ソバ / ルチン含量 / 個体選抜 / 種間雑種 / 自家和合性 |
Research Abstract |
1. 普通ソバにおける高ルチン含量系統の選抜 前年度に栽培した高ルチン含量系統の中から,原品種の約3倍に当たる60mg/100gDW以上のルチン含量を示した個体を選抜した.それらの種子を混合して,6月24日から8月11日まで約20日間隔で播種し,生育諸形質,収量およびルチン含量を調査した.その結果,高ルチン含量系統はいずれの播種期においても,原品種の約3倍のルチン含量を示し,播種期に関わらず安定していた.高ルチン含量系統は原品種と比較して,開花が数日遅く,草丈が低くて,花房数が多いなどの特性を持ち,種子収量には差が認められなかった.さらに伊那と野辺山で比較栽培したところ,同様な結果が得られた.このように,高ルチン含量は異なる栽培条件下において,安定した高ルチン含量を示し,原品種と生育諸特性で区別性が認められ、種子収量も同等であった,そこで実用性が有ると判断し,種苗法に基づき品種登録を申請した.次年度は高ルチン含量系統種子を隔離増殖するとともに,全国各地において地域適応性試験を実施し,当研究の成果である高ルチン含量系統昔及のための研究を行う. 2. 種間交雑による高ルチン含量系統の育成 前年度までに育成した,普通ソバと野生種F.homotropicumの種間雑種後代から自家和合性で種子稔性が高い固定系統を得た,F.homotropicumおよび種間雑種のルチン含量をパルクで測定したところ,普通ソバと差がなかった.そこで,個体ごとにルチン含量を測定し,選抜を行った.これらは自家和合性であるため上記の選抜より効率的に高ルチン含量系統の選抜が可能である.次年度は個体選抜を継続するとともに高含量系統とF.homotropicumの種間交雑を行い,高含量系統への自家和合性の導入を図る.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] MINAMI, M.: "Quantitative analysis of rutin in buckwheat (Fagopyrum sp.) by high performance liquid chromatography" J.Fac.Agri., Shinshu Univ.34-2. 91-95 (1998)
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[Publications] MINAMI, M.: "Sample preparation for quantitative determination of rutin content in buckwheat" Advances in Buckwheat Research. III. 106-111 (1998)