1997 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸化および硫酸化多糖類およびポリフェノール類の調整と生理活性
Project/Area Number |
09556036
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中坪 文明 京都大学, 農学研究科, 教授 (10027170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上高原 浩 京都大学, 農学研究科, 助手 (10293911)
川田 俊成 鳥取大学, 農学部, 助教授 (40214655)
河本 晴雄 京都大学, エネルギー研究科, 助教授 (80224864)
梅澤 俊明 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (80151926)
湊 和也 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10026601)
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Keywords | 硫酸化 / 多糖 / ポリフェノール / 生理活性 |
Research Abstract |
慢性炎症の発症、進展、憎悪さらには癌の転移にはヘパラナーゼ(ヘパラン硫酸プロテオグリカン分解酵素)および繊維芽細胞増殖因子(FGF)などが深く関与することが明らかにされつつある。したがって、これらの阻害剤であるヘパラナーゼ阻害剤およびFGF不活性剤が慢性炎症や癌治療剤となる可能性が十分考えられる。 (1)硫酸化法本年度は、まず硫酸化法を確立した。ジメチルホルムアミド溶媒中、SO_3-ピリジン複合体を用い硫酸化した。反応完了後、水酸化ナトリウム水溶液で一旦塩基性にし、透析により塩を除去、基盤研究B(2)展開研究により購入した凍結乾燥機により凍結乾燥し硫酸化誘導体を得た。 (2)ヘパラナーゼ阻害活性測定次いで、数多くの多糖類、ポリフェノール、およびリグナンの硫酸化物をヘパラナーゼ阻害活性測定に供した。多種化合物をスクリーニングした結果、阻害活性向上のためには気質がある程度の高分子であること、糖類であることが必須であり、数種の糖化合物の活性が高いことがわかった。来年度は硫酸化の位置がヘパラナーゼ阻害活性に与える影響を詳細に検討し、構造-活性相関を明らかにする。さらに、リン酸化化合物を合成し、ヘパラナーゼ阻害活性を測定する。また、これまでに活性があるとされてきた化合物の再検討を行う予定である。
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