1998 Fiscal Year Annual Research Report
有害プランクトン同定のための画像及び生理生態情報データベースの開発
Project/Area Number |
09556043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福代 康夫 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (10165318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 武比古 北里大学, 水産学部, 助教授 (00104521)
松岡 數充 長崎大学, 水産学部, 教授 (00047416)
古谷 研 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30143548)
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Keywords | 有害プランクトン / 赤潮プランクトン / 海産プランクトン / 渦鞭毛藻 / 赤潮 / 貝毒 / シスト / 貝類毒化 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いて、福代はプランクトン試料、松岡はシスト試料を観察して形態を記述すると共に、写真を撮影した。撮影した種数は昨年度撮影したものと重複が多数あったが約500種になった。今年度はこれら写真をコンピュータに取り込みデータ量を増やすことに主眼を置き、平成10年末には一部写真を研究代表者のホームページhttp://dinos.anesc.u-tokyo.ac.jpにおいて公開することができた。現在のところこのホームページに対する外部からのアクセスは1日数件であるが、種数が増えれば増加するものと考えられた。特に研究班各員は国内外の研究集会において、このホームページを折ある毎に紹介しており、その完成に対する期待は極めて大きいと感じられた。実際に、ホームページを見たインドネシアやマレーシア等の発展途上国の研究者から試料の同定依頼を受け、その多くについて同定を行った。また、インターネットを介した画像資料だけでなく、各種渦鞭毛藻を印刷したものの希望も多く、データベースから約半数の種類を選んで、約30図版にまとめ印刷し、希望者に配布した。この希望者は国外に多く、研究班からは印刷物送付と同時にプランクトン試料の恵与を依頼しており、その試料を観察することにより必然的にデータベース収録種数が増加した。また、毒性に関する文献については、既に大部分の抽出が終わり、画像データとの整合を現在取っている。 来年度は、まず平成11年末までにデータベースを完成させ、データベース収録種の約半数を印刷すると共にCD-ROMにデータを保存するようにする。この研究内容は平成12年2月にオーストラリアで開催される国際会で発表すると共に、CD-ROMを多数複写して配布する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 高山晴義: "わが国沿岸で採集された無殻渦鞭毛藻Gyrodinium aureolum Hulburtの分類学的検討" 日本プランクトン学会報. 45(1). 9-19 (1998)
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[Publications] F.J.R.Taylor: "The Neurotoxic Dinoflagellate Genus Alexandrium Halim : General Introduction" NATO ASI Series. No.41. 3-11 (1998)
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[Publications] Kazumi Matsuoka: "Is the archeopyle of Tuberculodinium vancampoae(Rossignol) (Gonyaulacales,Dinophyceae) on the hypocyst?" Paleontological Research. 2(3). 183-192 (1998)
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[Publications] 福代康夫: "沿岸の環境圏" フジテクノシステム, 635 (1998)
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[Publications] Kazuumi Matsuoka: "Harmful Algae" Xunta de Galicia IOC of UNESCO, 1597 (1998)