2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09556044
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
荒井 克俊 北海道大学, 水産科学研究科, 教授 (00137902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 徹也 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (70232890)
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Keywords | 倍数体 / コイ目(もく) / 養殖品種 / ドジョウ / フナ / 雌性発生 / 育種 / 染色体操作 |
Research Abstract |
1. ドジョウ高次倍数体の特性評価(その1):平成9年に作出した二倍体(2n雌x2n雄)、四倍体(4nx4n)、三倍体(4nx2n)の混合集団2組について、長期飼育における生残と成長を比較した。その結果、一組の二倍体を除き生残に差がないこと、雌:雄=1:1の性比を示すこと、約2年後では二倍体の成長が良く、約3年後では四倍体の成長が悪いことが判った。GSIは三倍体で最も低く、成熟の抑制が見られた。形態測定の結果、四倍体は体長に対する頭部の割合が大きかった。 2. ドジョウ高次倍数体の特性評価(その2):四倍体原種の染色体操作(第二極放出阻止)により作った六倍体を素材に、平成9年に作出した六倍体(6n雌x6n雄)、五倍体(6nx4n)、四倍体(6nx2n)を交配群毎に1年間飼育したところ、五倍体の体長が他に勝った。平成10年より2年間、2組を混合飼育をしたところ、倍数体間に生残の差は無かった。成長を比較すると四倍体に比べて五倍体は大きくなる傾向が見られたが、六倍体の成長は著しく劣り、五倍体の半分程度の体重であった。このことは或る程度以上の倍数性が有害な可能性を示唆する。六倍体、五倍体の性比は1:1であったが、四倍体は全雌であった(原因は不明)。六倍体の体長に対する頭部の割合は、四倍体同様に大きかった。 3. ドジョウのさらに高次の倍数体作出:平成9年作出の六倍体は成長が劣り、産卵誘発は困難と判断したため、六倍体由来のさらなる高次倍数体作出に至らなかった。また、上記測定の後、事故により四倍体、五倍体を失った。 4.研究成果のとりまとめ:平成9〜12年度の成果をとりまとめ、冊子体報告書として印刷した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Arai, Katsutoshi: "Clonal nature of gynogens induced from spontaneous diploid eggs in the loach Misgurnsu anguillicaudatus"Folia Zoologica. 49(Suppl.1). 31-36 (2000)
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[Publications] 間田康史: "雌性発生ギンブナにおける精子核導入による四倍体の作出"水産増殖. 49(1)(印刷中2001年3月未発行予定). (2001)