1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09556049
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
四方田 穆 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (60081527)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猿渡 農武也 内外エンジニアリング(株)技術開発部, 主任研究員
木原 康孝 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (30204960)
大槻 恭一 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (80183763)
三浦 健志 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (60127587)
|
Keywords | 畑地用水量 / 蒸発散量 / 施設畑 / スイカ / ブロッコリ |
Research Abstract |
本研究の目的は,圃場レベルと地区レベルで,潅水の動機と原因となる気象と蒸発散量,および使用水量を調査測定し,畑地潅漑地区における用水利用実態と計画地との乖離の原因を究明し,畑地用水計画の体系を検討することにある。 本年度は,地区レベルの調査としては鳥取県の東伯農業水利事業実施地区の西高尾ダムがかり約1,200haの地区を対象に,6ヶ所あるファームポンドへの流入量,各ファームポンドの水位データの過去5年分データを入手した。時間あたり,日あたりの使用水量をファームポンド毎に整理し,気象データおよび作付け状況と対比検討した。その結果,夏季の連続干天により使用水量が増大し,時間使用量においてもピーク値は計画値相当量を示し,また時間使用量は朝夕にピークを持つふた山型を示していることが分かった。 圃場レベルの調査としては,鳥取県大栄町のブロッコリ畑からの蒸発散量測定データを整理し発表した。秋冬野菜のブロッコリは9月の定植期のみに潅水が行われ。日本海側の気候のためその以降は降水が多く潅水はなされていない。同じく鳥取県大栄町の施設畑(スイカビニールハウス)では微気象,土壌水分変動量および潅水量の測定を実施した。測定結果を,過去3年間のデータも併せて,ハウス内気象データから計算されるペンマン蒸発散位に対する水収支法により求めた蒸発散量の比である作物計数として整理した。作物係数は,作物の生育旺盛期には露地畑と同様に1.0近くの値を示したが,生育前期には0.3前後の値となり,露地畑の計画値の0.7に比べかなり小さくなりマルチの影響が大きく現れている。さらにまた次年度に実施予定の砂丘畑での微気象等の測定のために,計測システムを作成し,予備測定として,鳥取大学乾燥地研究センター内の裸地状態の砂地圃場で熱収支の観測を実施した。
|
Research Products
(2 results)