1997 Fiscal Year Annual Research Report
水道水などに混入するクリプトスポリジウムの微量オーシストの検出と殺滅技術の確立
Project/Area Number |
09557023
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
井関 基弘 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (20047179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 盛人 コニカ(株), 第二開発センター, 主任研究員
河野 孝 住友精密工業(株), 産業環境システム技術部, 副参事(研究職)
浦上 逸夫 千代田工販(株), リサーチセンター, 主任研究員
井上 隆夫 和光純薬(株), 試薬開発部, 試薬開発課長
崎前 明宏 三菱レイヨン(株), アクアテクノセンター, 主任研究員
木俣 勲 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20153174)
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Keywords | クリプトスポリジウム / オーシスト検出 / オーシスト不活化 / オーシスト除去 / オゾン / 紫外線 / 電子制菌 / 中空糸膜 |
Research Abstract |
1.オーシストの検出・定量用に、モノクローナル抗体による蛍光抗体直接法用の検査試薬キットを開発した。水検査のみならず患者および家畜糞便からの検出にも有用であり、現在、体外診断試薬として厚生省および農林水産省の認可を得るための評価試験を実施している。 2.水中のオーシストを殺滅するため、オゾン処理、紫外線照射、電子制菌システムなどの殺滅効果に関する基礎データを実験的に集積し、解析した。オゾン水濃度0.5mg/Lでは10分処理で99%、30分で99.9%、50分では99.9%以上のオーシストを不活化できることを明らかにし、第7回オゾン協会年次研究会(98.3.4)に報告した。電子制菌装置では5時間の循環処理で97%のオーシストが不活化され、オーシスト除去効果は99.99999%であることを明らかにした(論文投稿中)。紫外線照射による殺滅効果は照射量20mW・min/cm^2で脱嚢率が5%程度に低下することを明らかにし、第24回防菌防黴学会(97.5.29)に報告した。 3.多量の水試料から微量のオーシストを効率よく捕捉するために、中空糸膜技術を応用した装置を数種開発し、現在評価を実施している。
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