1999 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータグラフィックスによる高次元画像解析の法医解剖への応用
Project/Area Number |
09557042
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
高津 光洋 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60010089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重田 聡男 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80147321)
鈴木 直樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (40147327)
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Keywords | 三次元画像 / コンピュータグラフィックス / 法医病理学 / シミュレーション / 創傷 / 射傷 |
Research Abstract |
(1)三次元解析システムの開発 MRI,CTにより得られた三次元データーセットから病変や損傷部位の体積、大きさ、深さなどを三次元的に計測するためのソフトウエアを開発した。特に損傷相互の関係、成傷器の推定、受傷機転Nシミュレーションを行えるようなプログラムを用意した。特に後述する創傷、銃創等に用いられるように外表の損傷部位と深部の損傷部位との空間的位置関係が把握しやすいような機能を持たせた。 (2)突然死の病変について 拡張性心肥大の判定解析を作表するために三次元画像を任意の方向から切断し、心筋の壁の厚さの分布を計測する手法を作成した。また、冠動脈内病変の三次元抽出を行い、石灰化並びに狭窄度の定量的計測を行えるようなソフトウエアを作成した。 (3)創傷について 創傷に造影剤を注入してCTによる三次元データセットを得て、実際に創傷部位の形状並びに三次元的な方向さらに切断されている血管の部位を求める手法を開発した。本法によりブタ肝を用いた実験により成傷器の形状の決定を行うことを確認した。また、さらに成傷器を体内で動かし創傷臓器が変形した際、創傷の部位的位置から本来の構造を推定する方法も構築した。 (4)銃創について 頭部貫通銃創例を用いて、弾道の方向の三次元的決定、並びに脳内損傷部位を特定できる画像処理法を開発した。また、切離したブタ四肢を用いて射出速度を変えた拳銃弾を貫通させ、軟組織並びに硬組織への銃弾の与える損傷の三次構造の把握並びにエネルギーの定量化を行った。 (5)データベース作成 本研究に用いた原画データ画像並びに再構築三次元画像をデータベース化し、今後の研究に用いられるように整備を行った。
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