1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09557073
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真嶋 浩聡 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (10261869)
柴田 宏 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)
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Keywords | 膵内分泌細胞 / β細胞 / インスリン / 再生 / 分化誘導 / 分化誘導因子 / 増殖因子 / 遺伝子 |
Research Abstract |
膵β細胞の分化に関与する因子 我々は膵内分泌腺分化に関与する因子として,アクチビンAを想定してきた。この仮説を検証するために,アクチビン受容体を抑制する変異アクチビン受容体遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを作成し,その膵病変について検討した。トランスジェニックマウスでは膵ランゲルハンス島の発育が悪く,小さなランゲルハンス島が多く,また再生像も見られた。さらにインスリン.グルカゴンを同時に発現する多核の巨細胞が散見された。この巨細胞は組織間隙を埋めるような不定形で,しばしば長い突起を進展していた。また膵外分泌腺にも異常が見られ,極性を失った腺房細胞が多く見られた。これらの結果は,アクチビンが膵内分泌細胞及び外分泌細胞の分化に大きく関与していることを示唆している。 分化誘導因子の作用 我々は膵共通前駆細胞に類似した性質をもつAR42J細胞を用い,これをインスリン細胞へと分化させるアクチビンやベータセルリンの作用を検討した。まずベータセルリンの作用する受容体について検討を行い,ベータセルリンがEGF受容体と同時に,新規の分子量190KDaの蛋白に結合すること,ベータセルリンの結合によりEGF受容体とこの190KDa蛋白がチロシン燐酸化されることを見出した。またアクチビンがSmad2を介して作用を発揮することを見出した。
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