1998 Fiscal Year Annual Research Report
副腎皮質性高血圧のスクリーニングシステムの実用化の研究
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09557128
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
千葉 仁志 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (70197622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松森 繁 協和メデックス(株), 研究所, 主任研究員
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Keywords | 高血圧 / 副腎 / スクリーニング / 18-ヒドロキシコルチゾール / イムノアッセイ |
Research Abstract |
平成10年度においては以下の実績を上げた. 研究1) 高感度化学発光イムノアッセイの確立 18-hydroxycortisol(18-OHF)の磁性分離方式化学発光イムノアッセイを確立し,血中濃度の非放射能免疫測定を初めて可能とした.本法の測定範囲は0.1-10ng/tube(血清濃度換算で2-200ng/ml)であった. 研究2) 血清濃度測定 上記の方法により求めた原発性アルドステロン症患者の血清18-OHF濃度は10.6±3.5(mean±SD,range;5-15.5)ng/mlであったが,術後は全例が2ng/ml以下に低下した.Conn-Cushing症候群の1例では29ng/mlと著しい高値を認めた. 研究3) 尿中濃度測定 北海道大学医学部の関連病院に通院中の高血圧患者(n=151)から随時尿を採取し18-OHF測定を行った.18-〇HFは250ng/mg creatinine付近をピークとして23-1050ng/mlに分布した.creatinine補正値と未補正値との相関はr=0.605と比較的良好であった. 研究4) 尿中18-OHF高値例の解析 18-OHFが>600ng/mg creatinineの高値を呈した7例についてグルココルチコイド反応性アルドステロン症の原因であるキメラ遺伝子をPCR法にて検索したが検出されなかった.画像診断により最も高値の2例(1050,861ng/mg creatinine)に副腎皮質腫瘍が発見され原発性アルドステロン症と診断された. 総括) 本研究により初めて原発性アルドステロン症のスクリーニングが可能となり,実際に高血圧患者から2/151(1.3%)の頻度で患者を検出できた.また,グルココルチコイド反応性アルドステロン症は高値例の中にも見いだされず,日本人の高血圧の原因としては頻度が低い可能性が示唆された.
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