1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09557135
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
本庄 巌 京都大学, 医学研究科, 教授 (00077653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 和彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (60196582)
内藤 泰 京都大学, 医学研究科, 講師 (70217628)
高橋 晴雄 京都大学, 医学研究科, 講師 (90171511)
児嶋 久剛 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10127079)
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Keywords | 言語認知 / 言語表出 / 脳機能画像 / 補聴器 / 人工内耳 / 機能性発声障害 |
Research Abstract |
本年度は語音の認知と表出にかかわる脳神経機構を脳機能画像を用いて難聴者で調べ、難聴のもたらす脳への影響を検討した。その結果、難聴による語音情報の不足は主に右大脳半球での言語処理に支障をきたすことがわかった。これは補装具による言語情報の入力機能を客観的に評価できる指標と考えられ、これを基礎に人工内耳や各種補聴器の効果を各患者で検討したところ、言語認知により有効な補装具は、左大脳半球のみならず右大脳半球においても主に聴覚野でより多くの脳活動をもたらしていた。このように脳機能画像を用いることで難聴の病態とともに補装具の機能も評価できることが明らかになった。一方、内耳の時間情報処理機構に基づくデジタル補聴器を開発、実用化してきたが、この機能についても脳機能画像により検討していく予定である。 言語の表出面においては、従来原因のよく解からなかった機能性発声障害の病態を脳機能画像を用いて検討した。その結果、運動の過剰調節が原因であるものや、聴覚フィードバックによる調節障害が原因であるものなど、多様の病態が存在することが解かってきた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 本庄 巌: "難聴者の脳機能" 耳鼻咽喉科臨床. 92. 211-217 (1999)
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[Publications] Nobuya Fujiki,et al.: "Influence of speech coding strategy on cortical activity in cochlear implant users : a positron emission tomographic study" Acta Otolaryngol (Stockh). 118. 797-802 (1998)
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[Publications] Nobuya Fujiki,et al.: "Influence of unilateral deafness on auditory evoked magnetic field" Neuro Report. 9. 3129-3133 (1998)
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[Publications] 宮田耕志,他: "対話方式による語音聴力検査法" 耳鼻咽喉科臨床. 91. 337-340 (1998)
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[Publications] 金子賢一,他: "時間領域増幅型デジタル補聴器の効果" 耳鼻咽喉科臨床. 91. 139-144 (1998)
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[Publications] Iwao Honjo: "Language viewed from the brain" Karger, 157 (1999)