1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09557158
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
根津 尚史 九州大学, 歯科部, 助手 (40264056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 善博 九州大学, 歯科部, 教授 (30038898)
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Keywords | 歯科接着剤 / 機能傾斜 / 高分子酸 / フィラー密度 / 組成傾斜 / 遠心力 / DSC / 赤外分光 |
Research Abstract |
当初計画していた傾斜付与方法(電気泳動によりグラスアイオノマーセメントの高分子酸成分に濃度勾配を与える)を変更し、接着硬化体中のフィラー粒子密度を重力下または遠心力下で制御する手法で実験を進めた。まず重力下でフィラー粒子の沈降物性を、散乱光強度の経時変化測定から検討した。組成傾斜を形成するのに重要な沈降は遠心力、温度、添加物による粘度の調節によってコントロールされることが確かめられた。一方、高分子酸と金属イオンを溶液状態で接触させることで硬化(ゲル化)を進行させた。硬化特性の評価としては、種々の成分濃度、フィラー含有率の試料の硬化熱測定を行った。定温条件下での硬化に伴う発熱量の経時変化から、硬化反応過程を連続的に追跡する方法と、決められた時刻にサンプリングした試料について通常の示差走査熱量測定(DSC)を行って、ゲル状硬化物の熱物性をサンプリング時刻毎に比較する方法を試みた。装置の感度の制限により、後者の方法を採用した。DSC測定より、架橋された高分子ゲルは遊離の高分子酸とは異なる温度に吸熱ピークを示し、二つのピーク強度の比をとることにより架橋の進行度を評価できることがわかった。また、フィラーを分散させた高分子酸を遠心力作用下で金属イオンにより架橋させた硬化体について、遠心力方向にフィラー分布、硬化の進行度の傾斜がどのように形成されているかを顕微赤外分光法で解析した。
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