1998 Fiscal Year Annual Research Report
Gaucher病に対する造血幹細胞を標的とした遺伝子治療
Project/Area Number |
09557207
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
右田 真 日本医科大学, 医学部, 助手 (50256963)
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Research Abstract |
Gaucher病や異染性白質ジストロフィーはリソゾーム酵素の欠損による生じる常染色体劣性遺伝の先天性代謝異常症です。現在、早期の同種骨髄移植がある程度病状の進行を遅らせると言われています今だ治療法が確立されいない。骨髄移植の有効性を考慮し造血幹細胞を標的としレトロウイルスベクターを用いた遺伝子導入法があげられ昨年までその至適条件を検討した。本年は新たなアプローチとして免疫学的にも幼弱であり同種移植により急性拒絶反応を惹起しない組織であるヒト羊膜細胞に着目した。本研究ではヒト胎盤由来の羊膜細胞にレトロウイルスベクターを用いて治療用遺伝子を効率良く導入することが可能であり、リソソーム酵素の1つであるGCの分泌能が高まることを確認しました。ヒト羊膜細胞に治療用遺伝子を導入し(遺伝子治療)、欠損酵素の産生能を高めた細胞を同種移植する(細胞移植治療)ものであり、現行の自己造血幹細胞を標的として遺伝子導入した細胞を自家移植する方法とともに免疫原性の少ないヒト羊膜細胞を治療用遺伝子の治療遺伝子のキャリヤーとして用いる方法は先天性のリソソーム酵素欠損症に対する遺伝子治療法の一つとして検討されるべき方法を思われる。
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