1997 Fiscal Year Annual Research Report
視線自動追随方式による身体障害者支援用マン・マシンインタフェースの研究
Project/Area Number |
09558037
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 純治 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松居 寛 キャノン(株), イメージング研究所, 主任研究員
張 善俊 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (70261386)
鈴木 幸司 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (00179269)
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Keywords | マンマシンインタフェース / アイトラッキングシステム / 身体障害者支援システム |
Research Abstract |
本研究は、身体障害者がコンピュータを取り扱う際の支援システムとして、身体障害者自身の視線をポインティング・デバイスとして用いる、新方式のマン・マシンインタフェースシステムを開発することを目的としていた。 平成9年度においては、主要設備であるアイトラッキングシステムから得られる眼の水平・垂直両方向の動きの大きさと方向の情報を持つディジタル信号を、もうひとつの主要設備であるパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータのディスプレイ上にカ-ソルとしてスーパーインポーズするインタフェース(ハードウェアおよびソフトウェア)を設計し、製作を行った。この際、研究者全員がインターフェースの設計を行い、インタフェース用ハードウェアの設計・製作は主として張、松居が担当し、インタフェース用ソフトウェアの設計・製作は主として鈴木、前田が担当した。特にインタフェース用ソフトウェアの製作には、参考となる資料が殆どないために、多大な時間を要したが、アイトラッキングシステムを装着した被験者の眼の動きに追随して、パーソナルコンピュータのディスプレイ上のカ-ソルを動かすことに成功した。本研究を通して得られた新たな知見は、被験者の眼の位置とカ-ソルの位置とのキャリブレーションの重要性である。より具体的には、キャリブレーションに関しては実験の開始時に、あらかじめ距離で補正してあるキャリブレーション用のマークを用いて視線の上下左右の移動開始位置と移動終了位置が、ディスプレイ上のカ-ソルの移動範囲に収まるように、アイトラッキングシステムからの入力信号のゲインを調節した。上記により、視線によるポインティング・デバイスの移動が可能となったが、ポインティング・デバイスのクリックを実現することが今後の課題である。
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