1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09558056
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 伊佐務 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20005987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 裕次 (株)日立製作所, 基礎研究所, 研究員
永田 晋二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40208012)
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Keywords | 全反射PIXE / X線干渉 |
Research Abstract |
東北大学金属材料研究所のイオンビーム室に設置してあるタンデム型コッククロフト加速器に、全反射PIXEのためのラインを組み立てた。ラインはフランジ、ゲートバルブ、チェンバー等から構成される。チェンバーは、液体窒素温度まで冷却できる試料ステージ、ステージの傾きを精密にコントロールできる回転導入器、及び10μm程度のスリットをμmの精度で動かすことのできる機構が含まれている。また、プロトン照射によって発生する蛍光X線は、全反射角に設置してあるスリットを通過したのち、チェンバーのBe窓を通してSi(Li)検出器により測定する。 先ず石英基板上にCaF_2を蒸着した試料を作製し、ステージの冷却性能、スリットの作動、X線測定系の作動状況を確認するとともに、CaのX線の干渉現象を測定することに成功し、その解析からCa膜の基板からの距離とCa層の厚さに関する情報を得ることができた。さらに冷却することにより、プロトンビームによるCa膜の破壊が防止できることを確認できた。 これら全反射PIXEの装置の構築とCaX線干渉測定のよる成果は、平成9年11月6日、日本原子力研究所高崎研究所で行われた第12回PEXEシンポジウム、及び平成9年11月25日、京都において開催された第8回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム(BEAMS1997)で発表した。現在論文を執筆中である。
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