1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09558066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉沢 仁 (株)藤井光学, 研究員
廣川 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262115)
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Keywords | NO_2 / 電子吸収帯 / レーザー誘起蛍光 / 消光定数 / 多重反射系 / 半導体レーザー励起Ndレーザー / GaAs光電面 / 光子計数システム |
Research Abstract |
可視域に存在するNO_2の電子吸収帯を利用し、レーザー光励起を行いその際に発するレーザー誘起蛍光(LIF)を測定することでNO_2の濃度を測定しうる装置の開発を行っている。大気導入排気システムおよびLIF測定用セル設計を行う予備実験として、NO_2のレーザー誘起蛍光の大気による消光実験を行い、消光定数の見積もりを行った。その結果本実験条件では、1×10^6 s^<-1> torr^<-1>であることが明らかとなり、最適のセル圧力が約1torrであることが見いだされた。さらに、水蒸気による妨害についても考慮した結果1torrの条件下では水蒸気による消光は全信号の1%以下であることが明らかとなった。 以上の実験を通して、測定用セルの内圧が1torr以下となるよう設計を行っている。また、励起体積を大きくとる目的から52パスによる多重反射系を設計した。励起に用いるレーザーは半導体レーザー励起のNd:YLFレーザーの第二高調波を用い、検出器としてはGaAs光電面を有する光電子増倍管を採用しダイノードゲート機構によりレーザー散乱光の除去システムを作った。また、GaAs光電面を有する光電子増倍管の熱雑音を低下させるためにペルチェ素子による冷却システムも導入した。さらに、微弱光の検出となることから光子計数システムを作成した。
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