1998 Fiscal Year Annual Research Report
フーリエ変換質量分析計を用いた糖タンパク質糖鎖自動解析手法の開発
Project/Area Number |
09558083
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠藤 玉夫 財団法人・東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究室長 (30168827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 翼 財団法人 東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究員 (40291132)
佐藤 雄治 財団法人, 東京都老人総合研究所・糖鎖生物学部門, 研究員 (90280768)
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Keywords | 糖蛋白質 / 高分解能 / 質量分析計 / メタステーブルイオン / 構造異性体 / 糖鎖構造 |
Research Abstract |
フーリエ変換質量分析計で糖鎖の検出を試みたところ10ピコモルでスペクトルが観察でき、多段階マスフラグメント解析へ向けた準備が整った。.マトリックス支援によるレーザー脱離イオン化法飛行時間型質量分析計(MALDI.TOF/MS)で、2-aminobenzamide(2AB)標識糖鎖の各酵素分解物の分子量を測定してみると、従来使用していたゲルろ過カラム法の千分の一位の感度、つまり10フェントモルで良好なスペクトルが得られ正確な分子量が決定できた。さらに、この方法は複数の検体を同時に測定でき、糖の結合位置の違いによる影響を受けなかった。また、それぞれの分析に要する時間は、10分以内と大幅に短縮することに成功した。分子量52672.01と52394.74の蛋白質について測定誤差0.01%程度の高分解能での測定が可能であることが判明し、糖鎖を遊離させることなく糖蛋白質そのままで糖鎖構造情報が得られる可能性が高いことが示唆された。一方、2本鎖複合型糖鎖2AB誘導体についてPSD(Post Source Decay)-modeでメタステーブルイオンを測定してみると、約2ピコモルのサンプル量で良好なスペクトルが得られた。得られたスペクトルを解析してみると、還元末端側からおよび非還元末端側から単糖が一個ずつ外れてゆく二通りの解裂パターンがあることが明らかになった。さらに、糖結合位置の異なる様々な異性体について詳細にスペクトルを解析してみると、結合位置毎に特異的な解裂パターンを示すことが分かった。今後様々な糖鎖についてPSD.modeのスペクトルデ二タの解析およびデータの蓄積を進めれば、糖鎖構造の予測が可能になるものと期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yuji Sato: "Comparison of lectin-binding patterns between young adult and older rat glycoproteins in the brain" Glycoconjugate J.(印刷中).
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[Publications] Yuji Sato: "Differential expression of sialoglycoproteins in the rat hippocampus and its changes during aging" Neuroscience Lett.(印刷中).
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[Publications] Yuji Sato: "Evidence for the presence of major peripheral myelin glycoprotein P_o in mammalian spinal cord and a change of its glycoprotein state during aging" Glycobiology. (印刷中).
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[Publications] Megumi T-Hiruma: "Detection of novel carbohydrate binding activity of interleukin-1" J.Biol.Chem.(印刷中).
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[Publications] 遠藤玉夫: "糖鎖生物学" 共立出版, 7 (1998)
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[Publications] 遠藤玉夫: "Annual Review 神経 1998" 中外医学社, 8 (1998)