1997 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインホスファターゼ2Aの特異的阻害ペプチドの開発と培養細胞への導入
Project/Area Number |
09558086
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武田 誠郎 広島大学, 医学部, 教授 (40030853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西藤 泰昌 広島大学, 医学部, 助手 (40284187)
田邉 修 広島大学, 医学部, 講師 (70221398)
碓井 裕史 広島大学, 医学部, 助教授 (40127618)
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Keywords | タンパク質リン酸化 / プロテインホスファターゼ2A / セリン / トレオニンホフファターゼ / 調節サブユニット / 74kDaB^<11>サブユニット / B^<11>結合タンパク質 / 阻害ペプチド / ヒト赤血球 |
Research Abstract |
1.PP2A(ACB^<11>)の精製と調節サブユニットB^<11>とACの分離-ヒト赤血球サイトゾル画分よりACB^<11>のサブユニット構造を持つPP2Aを当教室で確立した方法で均質に精製した。精製ACB^<11>をヘパリンSepharoseカラムにかけ、食塩濃度勾配で溶出しACとB^<11>を完全に分離した。 2.B^<11>各領域のフルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質の調整-B^<11>のcDNAを基にPCR法によりN末端側またはC末端側から様々な長さで欠失させたDNA断片をDNA増幅装置を用いて作成中である。これらDNA断片をpGEXベクターに組み込み大腸菌に導入し、B^<11>サブユニットの各領域とGSTとの融合タンパク質を発現させグルタチオン(GSH)Sepharoseを用いて精製する予定である。 3.B^<11>のACとの結合領域の解析-GSH-Sepharoseと結合したB^<11>各領域のGST融合タンパク質を精製したACとを混合し、B^<11>各領域に結合したACをSDS-PAGEで分離し、タンパク染色で検出し、B^<11>のACとの結合部位を明らかにする。 4.B^<11>のN末端、C末端配列に結合するタンパク質の検索-ヒト大脳由来のcDNAをpGADプラスミドに組み込み、GAL4タンパク質の転写活性化領域との融合タンパク質を発現するライブラリーを作成中である。また、B^<11>cDNAのN末端またはC末端部分をコードする領域をpGBTプラスミドに組み込み、GAL4タンパク質のDNA結合領域との融合タンパク質発現ベクターを構築する。発現ベクターを出芽酵母のHF7c株に導入する。これにライブラリーを導入し、レポーター遺伝子(HIS3及びLACZ)産物の活性を指標に陽性クローンを選択する。得られたクローンからpGAD由来のプラスミドを回収しインサートの塩基配列を決定する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Osamu Tanabe: "Molecular heterogeneity of the cDNA encoding a 74-kDa regulatory subunit (B^<11> or δ) of human protein phosphatase 2A." FEBS Letters. 408. 52-56 (1997)
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[Publications] Terumasa Nagase: "Tissue and subcellular distributions,and characterization of rat brain protein phosphatase 2A containing a 72-kDa δ/B^<11> subunit" The Journal of Biochemistry. 122. 178-187 (1997)
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[Publications] 田邉 修: "プロテインホスファターゼ2Aの多様性と意義" 生化学. 69. 1110-1113 (1997)