1997 Fiscal Year Annual Research Report
細胞特異的高分子造影剤の設計と磁気共鳴画像診断の高解像度化
Project/Area Number |
09558115
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 厚 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40190566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
三輪 直人 日本シェーリング株式会社, 研究開発本部, 研究部長
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Keywords | 磁気共鳴画像診断 / ガドリニウム / 水素イオン濃度 / ポリイオンコンプレックス / 環境応答性 / インテリジェントマテリアル / T1 緩和能 / 造影剤 |
Research Abstract |
既存のMRI造影剤は比較的高濃度に局在化する事が必要であるために、実用的な標的指向性造影剤は未だ存在しないのが現状である。そこで、本研究では単に既製の造影剤の標的化のみを行うのでなく、MRI造影剤の抜本的な造影機構から見直した新しい既念の造影剤の設計法を確立することを目的とした。一般に造影は、造影剤の濃度分布に応じて描かれる。たとえば、X線造影剤では、造影剤自体のX線吸収度が高いことが画像上の高輝度になる。既存のMRI造影剤もこの点では同様である。しかしながら、MRIでは造影剤それ自体は直接描出されず、造影剤が周囲の水分子のプロトン緩和時間(T1)を短縮することにより間接的に画像の輝度を上昇させたり低下させたりしている。そこで、造影剤と水分子との相互作用を造影剤のミクロ環境に応じて変化させることにより、造影剤の濃度分布だけでなく造影剤をとりまくミクロ環境を反映した画像描出する手法を検討した。MRI造影剤とpHに応答し親疎水性の変化する高分子材料との複合化を計った結果、pH変化追従して造影剤の水和状態を制御でき、水分子に対するT1短縮効果にpH応答性が付与できた。とりわけ、高分子構造を最適化することで、造影剤の機能をpH応答的に完全にON-OFFできることがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] R.Takei: "Immobilized anti-receptor antibody as an extracellular matrix for Iiver tissue engineering" Tissue Engineering. 3. 281-288 (1997)
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[Publications] K.-H.Park: "Specific interaction between erythrocyte and glucose carrying polymer mediated by type-1 glucose transporter(GLUT-1) on cell membrane" Journal of Biochemistry,. 121. 997-1001 (1997)
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[Publications] C.S.Cho: "Simple Preparation of nanoporticles coated with carbohydrate-carrying polymers" Biomaterials. 10. 323-326 (1997)