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1998 Fiscal Year Annual Research Report

細胞特異的高分子造影剤の設計による磁気共鳴画像診断の高解像度化

Research Project

Project/Area Number 09558115
Research InstitutionTOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY

Principal Investigator

丸山 厚  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40190566)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 赤池 敏宏  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
三輪 直人  日本シエーリング(株), 基礎研究部(研究職), 部長
Keywords磁気共鳴画像診断 / 造影剤 / ポリイオンコンプレックス / pH応答性 / ガドリニウム / ガン
Research Abstract

近年の臨床画像診断技術の進歩に伴い、次世代の磁気共鳴画像診断(MRI)用造影剤には、従来の疾患の早期検出機能に加え、検出した腫瘍の良性・悪性の判別など、形態診断・機能診断が強く求められるものと考えられる。そこで本研究では、従来の造影剤の体内分布に基づく画像描出法とは異なる、新しい概念に基づく造影剤を検討した。即ち、正常血管内や正常組織では画像信号を発現せず、腫瘍の生理的・病理的変化に応答して信号を発現するミクロ環境応答型MRI造影剤である。腫瘍組織の特徴としては、腫瘍の細胞外pHは正常組織のpHより低いことが報告されている。そこで、低pHに応答して画像信号を発現する造影剤を設計することが出来れば、癌のみの特異的描出が期待される。カドリニウム(Gd)系MRI造影剤の造影原理は、Gdが水分子の縦緩和時間を短縮させることに基づく。そこで、ポリイオンコップレックス(PIC)型造影剤を設計し、Gd分子と水との相互作用をpH依存的に制御し、その画像信号のpH依存的on-off応答が可能となることを検証した。
本研究では、アニオン性Gd錯体高分子とカチオン性高分子とを複合化したPICを調製し、in vitro試験による画像信号のpH応答性、及び、担癌マウスを用いてのin vivo MRI画像解析試験を行った。その結果、本PICは生食中でpH依存的造影活性の変化を示し、MRI画像解析により酸性pHでは輝度が上昇し、中性pHでは全く輝度の増強は示さなかった。更に、本PICを担癌マウスの正常部位及び腫瘍領域に局所投与したところ、正常筋肉部位では全く信号強度の増強効果は示さなかったのに対し、腫瘍領域において明確な輝度の上昇が認められた。従って、本PICは癌のみでその造影信号を発現する認識機能を持った造影剤であることが確認された。
本研究の結果、我々が新しく提唱した画像描出概念の妥当性がPIC型造影剤により証明され、疾患部の存在診断能に加え機能診断能を持つ次世代の造影剤としての適応が期待される。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] M.Mikawa: "A pH-Sensitive Contrast Agent for Magnetic Resonance Imaging (MRI)" Chemistry Letters. 7. 693-694 (1998)

  • [Publications] M.Mikawa: "pH-Sensitive Contrast Agent for Magnetic Resonance Imaging" New Technology Japan. 26. 39-40 (1998)

  • [Publications] 三川雅人: "癌細胞だけを画像描出する新規磁気共鳴画像診断(MRI)用造影剤の設計" Isotope News. 7. 7-9 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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