1998 Fiscal Year Annual Research Report
免疫抑制剤を用いた同種骨髄細胞とセラミックの複合移植
Project/Area Number |
09558121
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80213669)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉成 宏巳 帝京大学, 理工学部, 助手 (80220698)
太田 知裕 帝人株式会社, 生物医学総合研究所, 主任研究員
吉川 隆章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90275347)
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
|
Keywords | セラミックス / 骨髄細胞 / 同種移植 |
Research Abstract |
昨年度は主に新鮮骨髄細胞を用い研究を行い、同系ラットの骨髄細胞でも免疫抑制剤の存在の下で効率よく骨形成を起こす条件を決定した。本年度(平成10年度)は下記のごとく、培養ならびに冷凍細胞を用い、同種ならびに同系細胞の骨形成実験をおこなった。 方法: 同種あるいは同系ラット(7週齢ACIラットとFischer344ラット)大腿骨より骨髄を採取し、15%牛胎児血清を含むMEM培養液でconfluentになるまで約1週間初期培養をおこなった。その後トリプシン処理をおこない10^6 cells/mlの細胞数に調整し、多孔性のセラミックを約2時間侵漬した後ビタミンC、グリセロ燐酸、デキサメサゾンを含む上記の培養液で二次培養をおこなった。この培養をおこなった骨髄とセラミックの複合体をラット背部皮下に移植した(場合に応じ免疫抑制剤を使用した)、そして生化学的に骨形性能を判定をおこなった。すなわち、Bone Gla Protein(BGP)とアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。BGP,ALPのDNA probeを用い、Northern blottingもおこなった。また、冷凍保存細胞を用いても同様の実験をおこなった。さらにセラミックの力学試験をおこなった。 結果: 以上のような培養条件下で培養細胞・セラミック複合体をラットに移植したが、major mishmatchの同種細胞の複合体は拒絶され、骨形成を生じなかった。しかし、免疫抑制剤を投与すると、この同種培養細胞でも効率よく骨形成を示した。さらにこの事は高いALP活性、BGP量、さらにこれらの遺伝子発現により確かめられた。本科研費により購入した、レーザードップラー装置ならびにFFTアナライザーを用い、重量平均0.17,0.08,0.05gのセラミックはそれぞれ固有振動数(HZ)が462,686,711となり、これら振動数を測定することにより力学的特性を判定しえた。 以上より、本研究は滞り無く順調に進んでいることを報告いたします。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Yoshikawa,et al.: "Analysis of gene expression in osteogenic cultured marrow/droxyapatite" J.Biomed Mat.Res.41. 568-573 (1998)
-
[Publications] H.Ohgushi,et al.: "Al_2O_3 containing A W glass ceramic stimulates in vitro bone formation" Bioceramics. 11. 261-264 (1998)
-
[Publications] T.Yoshikawa,et al.: "Allogenic transplantatin of cultured bone/porous hydroxyapatite construct" Bioceramics. 11. 521-524 (1998)