1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610054
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Research Institution | Okinawa Prefectural University of Arts |
Principal Investigator |
板谷 徹 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (20130867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 純也 一橋大学, 商学部, 講師 (00313437)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
金城 厚 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 助教授 (50183273)
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Keywords | エイサー / 太鼓踊り / 青年会 |
Research Abstract |
本研究は《沖縄におけるエイサー芸能の動態の総合的研究》と題し、沖縄における青年会を基盤としたエイサーの実態を、沖縄本島全域にわたって調査したものである。 調査は、組織、活動、芸態を大きな項目とする調査用紙を作成し、平成9年度から11年度までの3年間にわたって実施した。 エイサーは旧盆に行われる盆踊りであると従来は理解されているが、今回の調査によればウークイ(盆に迎えた祖霊を送り返す行事)の後に踊り始められる事例が多く、盆行事そのものとの関わりが薄く、その意義は再考されるべきであるとの理解が得られた。 エイサーには、太鼓を持たずに踊る手踊りエイサーと、パーランクーあるいは締太鼓による太鼓エイサーの二種に大別されるが、本島北部(特に本部半島以北)で多い手踊りエイサーは意図的にあるいは徐々に太鼓エイサーに移行する事例が数カ所でみられ、また比較的地味なパーランクーの太鼓エイサーは、派手な締太鼓の太鼓エイサーに変わりつつある。 これら芸態の変化は青年会のありかたと密接な相関があり、過疎化地域と都市化地域で等しく退潮のみられる青年会活動が、太鼓エイサーを導入することによって活性化されることが多いが、特に都市化地域ではエイサーの基盤となる青年会が一種のクラブ化して、従来とは異なる地域活動の形態を実現しつつある。
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Research Products
(1 results)