1999 Fiscal Year Annual Research Report
スクールカウンセラー,教師,保護者からなる児童・生徒の援助チームの実践モデルの研究
Project/Area Number |
09610102
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石隈 利紀 筑波大学, 心理学系, 助教授 (50232278)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40224290)
|
Keywords | 援助チーム / 学校心理学 / スクールカウンセラー / コーディネーション / 実践モデル |
Research Abstract |
本年度は、文部省の事業によって平成10年度と11年度にスクールカウンセラーを配置している中学校、高校、それぞれ約150校を対象として、援助チームに関する調査を行った。中学校に関しては、関東・中部の学校を対象とした。また高校に関しては、全国の学校を対象とした。質問紙を使って、学級担任対象では、(1)児童生徒の問題に関しての相談相手(学年主任、教育相談担当、スクールカウンセラー、養護教諭、校長・教頭など)、(2)援助チームの構成員、(3)援助チームに関する態度(抵抗、期待)、(4)児童生徒の援助に関する学校の雰囲気、(5)学校における主な問題(不登校など)について訪ねた。またスクールカウンセラー、教育相談担当、学年主任、養護教諭には、(1)援助チームに関するコーディネーション行動(援助チームを作成・維持する行動、援助チームによる援助を促進する行動など)および(2)コーディネーション行動を支える専門性、人間関係能力、権限・役割について訪ねた。これらの調査の結果から、援助チームに関する促進要因・妨害要因について検討し、まとめている。 援助チームの事例研究としては、中学校における実践を継続するとともに、高校においても実践した。その結果、援助チームの形態として、個別相談型、コアチーム型、拡大チーム型、複合型などが見いだされた。また援助チームの機能は、学級担任の態度によっても異なることが分かった。調査研究と実践研究から、援助チームの実践モデルをまとめている。
|