1997 Fiscal Year Annual Research Report
大脳劣位半球損傷者の社会的状況判断の改善に対する認知行動療法の効果の検討
Project/Area Number |
09610133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
佐々木 和義 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (70285352)
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Keywords | 大脳劣位半球損傷 / 左片マヒ / 行動チェッククスト / 社会的状況情断 / 4コマ漫画の再配列 / 成人 / リハビリテーション / 認知リハビリテーション |
Research Abstract |
右利きの大脳劣位半球損傷者(左片マヒ者)の行動特徴の程度を測定する仮称「左片マヒ行動チェックリスト」を作成した。項目の作成にあたっては、リハビリテーション病院の心理科のファイルから左片マヒ者に特徴的と思われる行動を抜き出し、左片マヒ者との面接場面を録画し、さらにPT、OT、ケースワーカー、看護婦、更生施設指導員等の関係職種から左片マヒ者を思い浮かべた上で特徴を口述してもらった。このようにして、収集した行動特徴を項目に直し、研究協力者(神奈川リハビリテーション病院心理科職員5名)と協議をし、整理をして、40項目を選んだ。各項目が左片マヒ者の特徴を表しているかを関連職種に評定してもらい、これを内容的妥当性の指標として、35項目からなるチェックリストを作成した。これを知的に健常な左片マヒ者について、担当の関連職種に各項目の程度を1週間の間隔で評定してもらった。併せて、各左片マヒ者が全体として左片マヒ者の特徴をどの程度持っているかも評定してもらい、規準関連妥当性とした。 平成10年2月末で、約100名の左片マヒ者のデータをとることができた。その範囲内では、項目分析を経て、信頼性と妥当性のあるチェックリストができている。しかし、項目の因子分析に耐えるために、現在でも調査をできる機関を開拓しつつ、データを収集中である。因子分析ができてから最終的な項目を確定する。 健常者が90%以上正解する4コマ漫画の配列についても、データを収集中である。現デ-夕の範囲内では、配列の成績と行動チェックリストには相関が認められている。
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