1997 Fiscal Year Annual Research Report
離乳の発達行動学的研究:親子間におけるその主導性の分析を中心に
Project/Area Number |
09610144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
根ヶ山 光一 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (00112003)
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Keywords | 離乳 / 桶谷式断乳 / ラ・レ-チェ・リ-グ / 卒乳 / 母子行動 / 質問紙 / 観察 / 自立・依存 |
Research Abstract |
1年目の研究実績として,二つの点があげられる. (1)離乳様式の全国実態調査(マクロな研究)現在の日本においてどのような離乳のスタイルがどのような頻度で全国に分布しているか,その実体を明らかにするため,北海道から沖縄まで,全国の半数の都道府県において,都市部と郡部の人口比がそれぞれの地域を代表するように市町村をサンプリングして各保健センターに協力を要請し,3歳児検診の場を利用して質問紙調査を行った.当初は本年を準備段階と位置づけていたが,厚生省からの離乳に関する新たな通達が出たことを考慮し,計画を前倒ししての実施となった.現在回収されつつある回答を順次コンピュータに入力作業中である.結果の集計はこれからであるが,これを新通達以前の離乳の実態とし,新通達後の離乳実態調査を数年後に行うことが新たな課題として設定されたことも,ある意味で今年度の収穫といえる. (2)離乳の行動観察(ミクロな研究)桶谷式断乳とラ・レ-チェ-リ-グにおける卒乳のそれぞれについて,それを実施する母親に接触し,授乳・離乳に関する家庭における行動観察を行った.断乳については,その実施日に予約を取って家庭訪問し,断乳の場面の一部始終をビデオで撮影して子どもの反応を記録するとともに,断乳後数日間にわたる子どもの変化について質問紙で尋ねた.それとともに,断乳に関する質問紙調査を実施し,その結果を回収して分析した.また卒乳に関しては,結局3名の長期協力者を得,3年にわたる家庭での授乳場面と食事場面での母親と子どもの相互作用に関する継続観察がすでに開始されている.
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