1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610175
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
佐古井 貞行 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40205828)
|
Keywords | 本調査 / アンケート調査 / 家や地域に対する意識 / 消費生活や消費行動 / 人間関係は濃密 / 情報による刺激 / 生活意識は開放的 / 消費行動はのんびり |
Research Abstract |
平成10年度は波照間島の20才から69才までの男女で、島で生まれた人全員を対象にアンケート調査を行った。調査は地元の調査員にお願いし、留置で回答内容が外部に漏れないように用紙を封印の上回収した。また、回答にあたっては家族のだれかと相談しないように特に注意をうながした。全島民は約600名で回収率は調査対象者301名に対し188名で62%であった。 調査内容は、家や地域社会に対する意識と消費生活や消費行動についてである。 家や地域社会についての調査では、先祖意識や永住意識は8割と高く、5割以上の人が自然に恵まれ健康的で、人間味あふれる社会と思っている。そのうえ、生活についても5割以上が不便とは思っていないし、現代社会から取り残されているとも思っていない。 しかも島の雰囲気については、統一性がとれていると思っている人は5割で、ゆとりがあると思う人は4割で、連帯感があると思う人も6割程度である。不安なことが多いとも3割の人が感じている。しかし、競争が1敷しいと思う人は1割である。 以上の結果をみると、家意識はかなり高いが、地域意識は比較的開放的に感じられる。 狭い島内の人間関係をみると、島の人の顔と名前を全部知っていると答えた人は3割、だいたい知っているが5割で、きわめて濃密な人間関係を想像させる。 しかし、消費行動でいえばものを買うとき人の目を意識しないが8割を占め、買い物情報への関心もせいぜい5割程度で、ブランド意識も低い。ほしいものも健康器具やバイク・自転車といったところだ。いつも島内で買い物をする人は2割、6割がかなり石垣市で買い物をしている。 得ている情報手段はテレビと新聞がそれぞれ9割を占める。 情報による意識の刺激が生活意識を比較的開放的にしているが、実際の消費行動はのんびりしている。
|