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1998 Fiscal Year Annual Research Report

きだみのる=山田吉彦の仕事にみる戦後知識人と社会学

Research Project

Project/Area Number 09610181
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

中島 道男  奈良女子大学, 文学部, 教授 (10144635)

Keywords知識人 / 社会批判 / 内在的社会批判 / きだみのる / 近代主義 / 外在的社会批判
Research Abstract

知識人としてのきだ・みのるをとらえるための枠組みづくり(その骨格部分は昨年度の作業)の一環として、戦後日本の知識人を幾人かとりあげ、彼らがムラ共同体をいかなるスタンスから取り扱ってきたのかという問題を検討した。そこで確認されたのは、「没批判の現状肯定」か外在的社会批判かという二者択一は誤れる選択だということである。換言すれば、きだ・みのるの知識人としての仕事の意義をもっとも明確なかたちで取り出せるのは、戦後の進歩的な知識人に往々みられた、自己を、日本の外部、西欧型の近代市民社会におくという「自己特権化という欺瞞」への対抗という脈絡においてである、という論点にほかならない。そして、こうした立場がなぜ「没批判の現状肯定」ではないのかということを明らかにすることができる枠組みづくりをめざした。
こうした枠組みのもとで、きだ・みのるの評論活動を、彼の著作・論文・エッセイを読み込みながら検討・考察し、彼の社会批判のスタイルが、外在的社会批判に対比される内在的社会批判の立場にほかならないことを指摘した。そのさい、検討の中心においたのは、きだ・みのるがいわゆる“東京の知識人"をどういうスタンスから評価しているかという点である。
また、上述の一連の作業を遂行するための準備作業として昨年度から収集してきた、きだ・みのるの著作にかんする情報を、(論文やエッセイまでも含めた)きだ・みのる著作リストの類いは見当たらない現状に鑑み、「きだ・みのる著作一覧」として整理した。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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