1998 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民の主観的評価に基づく地域社会の生活福祉(豊かさ,住み良さ)指標の作成
Project/Area Number |
09610187
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
神谷 一夫 弘前大学, 教育学部, 教授 (90253814)
|
Keywords | 豊かさ / 住み良さ / 主観的評価 / AHP / 地域社会 |
Research Abstract |
2年目の平成10年は、初年度に宮崎県の農山村に住む女性に対して行った地域生活に関する調査の結果から得た「豊かさ観」のモデル的項目をさらに整理した。その結果豊かさ観を把握する項目として次の4つの項目、自由さ、安全・安心、公正、快適を選定した。 これらの項目に基づいてAHP(階層構造分析)の調査票を作成し、宮崎県の農山村地域の住民を対象とした豊かさに関する調査を実施した。 調査対象地域としては、モデルケースとして宮崎県を選び、県をさらに都市近郊、農山村、山村の3地帯に分け、それぞれの地帯の住民を対象に調査を行った。3地帯を選定した理由は、住んでいる農業地域、山村地域の地域状況によって住民の生活の豊かさ観に違いがみられるのか否かをとらえるためである。 AHPのための調査票の作成は、4つの項目をそれぞれさらに細分化し、4〜5つの下位項目を選択設定することにより行った。 まず、「自由さ」の下位項目としては、「自由に自分の経営ができる」、「自分の時間がとれる」、「人に使われない」、「自分の生活設計ができる」の4項目を選択した。 「安全・安心」の下位項目は、「自然の中での生活」、「食物を自分で作る」、「家族で支え合って暮らせる」、「地域社会での協力」、「ストレスのない生活」の5項目である。 「公正」の下位項目は、「地城の人と平等につきあえる」、「家族・夫婦で仕事ができる」、「自分の努力で成果があがる」、「仕事に男女差がない」、「他者への貢献(ボランティア)ができる」の5項目である。 「快適」の下位項目は、「自然環境がよい」、「一生働ける」、「生き甲斐がもてる」、「のんびりできる」、「新鮮なものが食べれる」の5項目である。
|