1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido Tokai University |
Principal Investigator |
原 俊彦 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (00208654)
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Keywords | 過疎 / 人口移動 / シミュレーション / システム・ダイナミクス / 人口社会学 / 地域福祉 / 高齢化 / 地域計画 |
Research Abstract |
今年度は、「ワールドモデル」を参考に、すでに開発を進めた、人口セクター、経済産業セクター、教育・福祉・生活環境・行財政を含めたプロトタイプ・モデルにさらに、自然環境セクターを加え、人口、経済、教育、福祉、生活基盤、自然環境などの相互関係を組み込んだ、過疎化の包括的なモデルを構築することを中心に作業を進めた。 このため、まず、過疎化にともなう人口減少や産業構造の変化が、地域の高齢者福祉、教育、商店街の売り上げ、財政などに与える影響についてモデル化し、シミュレーションを行なった結果を取りまとめ、97年6月の日本人口学会第48回大会(麗澤大学)にて「過疎化のシステム・ダイナミクス・モデルの構築 その2 人口流出が地域の福祉、教育、生活環境、行財政に与える影響」と題し報告した。また、この次の段階として、これらの要因から人口セクター、産業・就業セクターへのフィードバック・ループの構築を行い、過疎化のダイナミックス・モデルを総合化するとともに、シミュレーションを通じて、このフィードバック効果の影響について検討し、その成果を論文化した。とりわけ、このフィードバック・ループの構築作業では、過疎地域の土地利用など生態環境要因も組み込み、モデルの総合化という点で大きな前進があった。さらに、このモデル構築作業と平行し、過去の国勢調査・過疎白書データの整理を行い、北海道地域を中心としたデータ分析の準備を進めることができた。 次年度では、これらの作業をべ一スに、統計データを中心とした北海道の過疎地域の解析を行い、これをグループ化し、ここのグループの典型例を抽出、各々にあわせたシミュレーション・モデルを開発する予定である。
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Research Products
(2 results)